中2物理【合成抵抗の使い方】

このページでは「合成抵抗」を使った計算の仕方について解説しています。

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1.合成抵抗

■合成抵抗

複数の電熱線(抵抗器)を1本の電熱線(抵抗器)に、置き換えてみたときの抵抗値のこと。

 

■合成抵抗の求め方

①直列の場合

$$直列つなぎの合成抵抗=その抵抗の和$$

 

 

例えば…

 

②並列の場合

$$並列つなぎの合成抵抗=\frac{その抵抗の積}{その抵抗の和}$$

 

例えば…

なぜこのような求め方になるのかは→【合成抵抗の公式の導き方】←を参考に。

 

※次のような3つの抵抗が並列につながれている場合はこれを2回繰り返します。

つまり次のように求めます。

 

 

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2.合成抵抗を使った例題

では合成抵抗を使う例題を見てみましょう。

 

【例題1】


この回路の電源装置に流れる電流を求めなさい。

(答)

今のままだと

「電圧・電流・抵抗」のうち2つがわかっている電熱線

がありません。

 

ですが8Ωと12Ωの電熱線を1本の電熱線にまとめましょう。

そこに40Vの電圧が加わっていくと考えて

$$電流(A)=\frac{電圧(V)}{抵抗(Ω)}=\frac{40V}{20Ω}=2A$$

となります。

 

【例題2】


この回路の電源装置の電圧を求めなさい。

(答)

例題1同様、「電流・電圧・抵抗」のうち2つの条件がわかっている電熱線がありません。

この場合も10Ωと40Ωの合成抵抗を考えます。

そこに20Aの電流が流れ込んだと考えて

$$電圧(V)=電流(A)×抵抗(Ω)=20A×8Ω=160V$$

となります。

 

【例題3】


この回路全体の抵抗を求めなさい。

(答)

「回路全体の抵抗」とは「回路全体の合成抵抗」ということです。

抵抗は並列につながれていますから次のようになりますね。

しかしこの場合はオームの法則を利用することもできます。(↓の図) 


このように回路全体の抵抗を考えるときには

・合成抵抗から求める場合

・オームの法則から求める場合

の2つがあります。どちらを選択するかはその問題次第。

解きやすい方に応じてうまく選択しましょう。

 

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3.合成抵抗で重要なこと

■直列・並列回路の合成抵抗

直列回路では・・・

必ずもとの抵抗より抵抗値が大きくなる。

よって電流は流れにくい

 

並列回路では・・・

必ずもとの抵抗より抵抗値が小さくなる。

よって電流は流れやすい

この感覚を必ず持っておきましょう!

フレミング左手の法則や電磁誘導の単元でも重要な感覚です。

 

 

POINT!!

・直列の合成抵抗・・・和。電流が流れにくい。

・並列の合成抵抗・・・積/和。電流が流れやすい。

・この公式を使うかどうかは問題の条件次第。よく問題文をチェック。

 

コメント(承認された場合のみ表示されます)

  1. 例題付きで説明も分かりやすかったです
    ありがとうございます

    • ただの中二様

      コメントありがとうございます。
      理解してもらえてよかったです。
      また機会がありましたらぜひご覧ください。

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