このページでは「星の年周運動とは何か?」「年周運動の原因とは?」について解説しています。
日周運動と年周運動の違いについての解説動画はこちら↓
1.地球の公転
地球は太陽を中心に西から東へ1年に360度(1ヶ月で30度)回転している。
北極星側から見て反時計回りに回っている。
2.星の年周運動
太陽や星座をつくる星が1年に360度(1ヶ月で30度)回転しているように見える運動。
地球の公転が原因で起こる見かけの動き。
次の地球はある日の位置を示しています。
このとき真夜中の地点にいる観測者には南の空に「恒星X」が観測できました。
ここから1ヶ月後。
地球は太陽を中心に30度公転します。(↓のように反時計回りに30度公転)
さっきの観測者が真夜中に南の空を見たとします。
このとき恒星Xは南の空には観測できません。(↓の図)
恒星Xがとても遠いところにあるとしましょう。
この観測者にとって、恒星Xは↓の図の黄色い矢印の方向に観測できます。
つまり↓の図のように
真南の方角の空に見えるのではなく、西に30度ずれた位置に観測できるのです。(緑色の角が30度)
観測者の目線で、図を書きかえてみましょう。
ある日の真夜中。
観測者は南の空に恒星Xが見えました。(↓の図)
1ヶ月後の同じ真夜中。
恒星Xは南よりも西に30度ずれた位置にありました。(↓の図)
ここで恒星Xそのものが動いたわけではありませんが、地球が公転したことが原因で、恒星Xの位置がずれてしまいました。
1ヶ月後の同じ時刻に見ると星は30度ずれて見えます。(↓の図)
このように地球の公転によって起こる「星の位置の移り変わり」を星の年周運動と呼びます。
数ヶ月後の同時刻に観測したときの位置が変わるのです。
その見かけの動く向きは日周運動と同じで・・・
↓北の空を見た場合
となります。
また1ヶ月で30度ずれて見えるということは・・・
計算すると1日あたり1度ずれて見えるということでもあります。
(1ヶ月=30日とすると、30日で30度→1日で1度)
必要に応じて
「1ヶ月で30度」「1日で1度」
を使い分けましょう。
POINT!!
・星の年周運動は地球の公転による見かけの動き。
・動く向きは日周運動と同じで「南の空は時計回り」「北の空は反時計回り」。
・その動きは「1ヶ月で30度」「1日で1度」ずつ。
コメント(承認された場合のみ表示されます)
なぜ星は一日に4分南中時刻がはやくなるのですか
理科わかりません様
コメントありがとうございます。
日周運動では星が1日で360°動くように見えます。1日で360°=1時間で15°=4分で1°です。
年周運動では星が1年で360°動くように見えます。1年で360°=1ヶ月で30°=1日で1°です。
星は1日の間で「日周運動によって360°」+「年周運動によって1°」=合計361°動きます。
1日経つと、もとの位置より1°だけずれて見えます。
南中していた星は、1日後には1°だけずれて見えます。
つまり4分前に南中していたことになります。
北の空を見た場合の図、東西が逆じゃないですか?
無料のコンテンツとはいえ、そういうのは本当に勘弁してほしい…。
papa様
コメントありがとうございます。
そしてご指摘ありがとうございます。
ミスを修正しました。
ご迷惑をおかけしすみませんでした。