中3生物【*特殊な遺伝】

このページはやや発展的な内容「不完全顕性(優性)・複対立遺伝子・致死遺伝子」について解説しています。

難易度はそんなに高くはありませんが、公立高校では出題されにくいでしょう。

→【遺伝の規則性】←を理解していることが必須です。

 

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1.不完全優性

エンドウの種子の形はしわがありました。(対立形質といいました)

 

種子の形をにする遺伝子をAしわにする遺伝子をaとすると

・種子の形がのエンドウ・・・・AAまたはAaの組み合わせの遺伝子をもつ

・種子の形がしわのエンドウ・・・aaの組み合わせの遺伝子をもつ

という遺伝子の組み合わせがありました。

 

Aaの組み合わせの場合、顕性形質が現れました。

 

しかし顕性・潜性の関係が成立しない種というのも存在します。

オシロイバナマルバアサガオがその例です。

 

マルバアサガオの例で考えてみましょう。

マルバアサガオの花の色には赤色白色があります。

・純系の赤色のマルバアサガオの遺伝子をAA

・純系の白色のマルバアサガオの遺伝子をaa

としましょう。

 

これらをかけ合わせると、できる子が持つ遺伝子はすべてAaです。

 

通常であれば、Aaでの遺伝子を持つ場合、顕性形質が現れます。

(丸としわでは丸の方が顕性であり、丸としわの中間の形質になることはない

 

しかしマルバアサガオの花の色のにはどちらの形質が現れやすいか、その違いがありません

Aaという遺伝子をもつ場合、赤と白の中間である桃色になるのです。

 

ではAaの遺伝子をもつマルバアサガオで自家受粉をしてみましょう。

(Aaのマルバアサガオのめしべに自分のおしべの花粉をつける)

 

通常であれば

AAAaaa=1:2:1

であるので

顕性形質潜性形質=3:1

となります。

 

しかしマルバアサガオの花の色の赤と白には顕性・劣性のちがいがありません。

そしてAaの遺伝子をもてば桃色の花になるので

=1:2:1

となるように子が現れます。(↓の表)

 

このように、「Aa」のように顕性の遺伝子と潜性の遺伝子を両方もったとき、その間の形質となることを不完全顕性(不完全優性)といいます。

一部の植物で見られる遺伝です。

 

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2.複対立遺伝子

エンドウの種子の形はしわがありました。(対立形質)

そのため種子の形をにする遺伝子をAしわにする遺伝子をaと2つのアルファベットを使いました。

 

人間の血液型を決める遺伝子は2種類ではなく3種類あります

この遺伝子を表すとき、A・B・Oの3つのアルファベットを使います。

この3つの遺伝子についても顕性・潜性の関係が成り立ちます。

 

ABOより顕性です。(OABより潜性)

しかしABには顕性・潜性という違いはありません

 

これらのことから

遺伝子をAAともつ → 血液型はA型

遺伝子をAOともつ → 血液型はA型(A>OでAの形質が現れる)

遺伝子をBBともつ → 血液型はB型

遺伝子をBOともつ → 血液型はB型(B>OでBの形質が現れる)

遺伝子をOOともつ → 血液型はO型

遺伝子をABともつ → 血液型はAB(AとBには顕性・潜性はないため)

となります。

 

反対に血液型から見ると

血液型がA型 → 遺伝子の組はAA。またはAO

血液型がB型 → 遺伝子の組はBB。またはBO

血液型がO型 → 遺伝子の組はOO

血液型はAB → 遺伝子の組はAB

となります。

 

ではAOの父親(つまり血液型がA型)とBOの母親(つまり血液型がB型)からできる子はどのような血液型になるか考えてみましょう。

 

↓の表より

 

A型B型O型AB型=1:1:1:1

になります。

つまりどの型も4分の1の確率で生まれる可能性があるわけです。

 

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3.致死遺伝子

ハツカネズミの毛の色には灰色のものと黄色のものがあります。(対立形質)

灰色が顕性形質で、黄色が潜性形質です。

 

よって毛を灰色にする遺伝子をY黄色にする遺伝子をyとすると

・毛が灰色・・・YYまたはYy

・毛が黄色・・・yy

の組み合わせが考えられます。

 

しかしハツカネズミは

YYという組み合わせをもつと母親の胎内で死んでしまう

という特殊な遺伝(致死遺伝)が起こります。

Yyyyの組み合わせの遺伝子をもつ子は生まれますが、YYの子は生まれないのです。

 

たとえば「Yyの遺伝子をもつ雄」と「Yyの遺伝子をもつ雌」がたくさんの子を生んだとしましょう。

 

本来であれば

YYYyyy=1:2:1

となるように子が生まれるはずです。

 

しかしYYの子は生まれることはない(母親の胎内で死んでしまう)ので、実際には

YYYyyy=0:2:1

となります。

つまり

灰色の子:黄色の子=2:1

の割合で生まれることになります。

 

このように特定の遺伝子の組み合わせで子が死んでしまう、そのような遺伝をする生物がいます。

これを致死遺伝といいます。

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