理科ネタ【水が氷になるとなぜ体積が増える?】

中1の「状態変化」という単元では、状態変化した物質の体積変化について学習します。

※当サイトでは→【状態変化】←のところで解説中。

 

その中でも、多くの物質では

固体→液体→気体と状態を変えると体積が大きくなると学習します。

 

これは物質をつくる粒子の運動が激しくなるためです。

固体は粒子があまり運動していないため、粒子があまりすき間をつくることなく並んでいます。

液体、そして気体へと変化すると粒子が激しく動き始めます。

そのため粒子どうしのすき間は大きくなり、体積が大きくなります。(↓の図)

 

しかし、多くの物質がこのような変化をする中、水だけが少し異なる変化をします。

多くの物質は、液体から固体へと変化するとき、体積は小さくなります。(粒子の動きがだんだんおだやかになる)

 

一方で、水が冷えて氷になるとき、体積は大きくなるのです。

なぜ水はこのような変化をするのでしょうか。

 

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謎のカギは水素結合

【水に溶けるとはどういうこと?】のページで、極性について解説しました。

水分子は↓のような形をしています。

上記のページで解説した通り、水分子の中の水素原子や酸素原子には極性が生じています。

水素原子は+の電気、酸素原子は-の電気を帯びているのです。(↓の図)

+の電気と-の電気を近づけると引き合います。

ということは水分子どうしを近づけると↓のような「+の電気と-の電気の引き合う力」が発生します。

この結びつきを水素結合といいます。

 

水が水蒸気になったときは、水分子が激しく運動しているので、あまり水素結合の影響はありません。

自由に飛び回るので、体積は非常に大きいことになります。(↓の図)

温度を下げていくとやがて水分子の運動はおだやかになります。

水蒸気から液体の水になると水分子同士のすき間は、水蒸気のときより小さくなります。(↓の図)

 

4℃でこの運動はもっともおだやかになります。

このとき水分子はお互いすき間なく並んでいる状態です。(↓の図)

 

4℃よりも温度を下げていくと、水素結合の影響が強く現れ始めます。

水素結合によって規則正しく水分子が並ぶのです。(クラスター構造)

よって4℃のときはすき間なく並んでいたのが、水素結合の影響で少しすき間をあけながら規則正しく水分子が並びます。(↓の図)

このように4℃以下では、すき間が存在する分、体積は大きくなってしまいます。

これが、水が氷になると体積が大きくなる理由です。

 

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水の体積は4℃で最小になる

4℃のとき、水分子の運動はもっともおだやかです。

そのため4℃のとき、最も体積が小さくなります。

反対に言えば、4℃のとき最も密度が大きくなります。

このように水は、水素結合の影響でさまざまな特殊な性質を持っているのです。

POINT!!

・水は氷になると体積が増える。

・体積が最小になるのは4℃のとき。

 

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小中高生に数・理を教えている関西の現役塾講師です。
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