中3地学【金星の見え方】

このページでは「金星の見え方・満ち欠けの仕方」「金星はいつどの方角に見えるか」を解説しています。

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1.金星

■金星

地球に最も近い惑星。

太陽を中心に公転している。

大きさや密度も地球に近い地球型惑星の1つ。

 

 

 

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2.金星の満ち欠け

金星はもっとも地球に近い惑星であるので肉眼で観測することもできます。

 

ただし金星自らが光を放っているわけではありません。

 

月と同様、太陽の光が当たっているため観測できます。

→【月の満ち欠け】←を参照

 

 

↓の図のように金星は地球よりも内側を公転しています。

金星は太陽を中心に公転しています。

 

 

・太陽からの光を受けるということ

・地球に向けている面が場所により変化するということ

から金星はさまざまな形に見えます。

 

 

ここで↓のような位置にある金星を形を考えます。

太陽の光の当たり方を考えましょう。(↓の図)

 

 

地球に最も近いAの位置にあった場合の金星を見てみましょう。(↓の図)

 

地球から見ると金星の光の当たっていない面が見えます。

 

よって空には存在していますが観測はできません。(まるで新月のようです)

 

 

 

 

次にBの位置です。(↓の図)

 

先ほどとはことなり地球から見ると左隅に光が当たっている金星が観測できます。

 

 

 

 

次にCの位置を考えましょう。(↓の図)

 

Cの位置では、地球から見ると金星の左半分に光が当たっています。

 

ここで重要なのは

 

Cの位置は地球から金星の公転軌道(円)に引いた接線上の接点

 

ということです。(↓の図)

 

 

「ちょうど接点の位置=半円形の金星が見える」ということを覚えておきましょう。

 

 

 

 

次にDの位置です。(↓の図)

 

Dの位置の金星の形を「半円形だ」と勘違いしないように!

 

地球の観測者から見ると、右隅だけが光が当たっておらず、欠けて見えるのです。

 

 

 

次にEの位置を考えてみましょう。

 

地球から見ると右隅だけ光が当たっていないように見えます。

 

 

 

このように地球から遠ざかるにつれて金星の見かけの形は円に近づいていきます。

(しかし地球から遠ざかるので金星はだんだん小さく見えてしまいます!

 

では完全な円に見えるのはどこか?というと・・・

 

次のFの位置ということになります。(↓の図)

 

地球からは光が当たっている面だけが見えている…といいたいですが、この金星は太陽が邪魔で見ることができません。

 

 

 

満ち欠けのまとめ

以上の金星の形をまとめると↓のようになります。

 

 

ちなみに次のように覚えることもできます。

 

 

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3.明けの明星・よいの明星

→【季節による星座の見え方】←も参考にしてください。

 

金星がいつ観測できるか考えてみます。

 

星の観測は夜がよさそうですが、実はそういうわけにもいけません。

 

真夜中の場合

↓のように地球上の真夜中の地点の観測者を考えましょう。

真夜中の観測者にとって空を見上げるということは、↓の図の黒色の部分を見るということになります。

 

この黒色の部分を金星が通過することはあり得ません!

 

ということで金星は真夜中には観測できないのです。

 

 

このように黒色の部分を通らない惑星は真夜中に観測できません。

 

黒色の部分を通らない惑星とは、地球よりも内側を公転しているのこと。

 

つまり水星と金星です。このような惑星を内惑星といいます。

 

 

水星・金星以外の火星・木星・土星・天王星・海王星は外惑星といいます。

 

外惑星は黒色の部分を通るため、真夜中に観測することが可能です。

 

 

したがって真夜中に金星は観測できません。

 

昼間は明るくてなかなか観測が難しいので、薄暗い明け方か夕方に観測するしかないのです。

 

 

明け方の場合

↓の図は明け方の観測者から見た方角を表しています。

この観測者から金星は東の方に見えますね。

 

しかし金星がどこにあっても見える、というわけではありません。

 

 

↓の図のように、青色で囲まれた部分に金星があるとき、金星の観測ができます。

 

このように明け方、東の空に見える金星を明けの明星といいます。

 

明けの明星は左側が光って見える金星ばかりです。

 

 

 

夕方の場合

↓の図は夕方の観測者から見た方角を表しています。

この観測者から見て、金星は西の方に見えますね。

 

先ほどと同様、金星がどの位置であっても見える、というわけではありません。

 

↓の図のように青色で囲まれた部分に金星がある場合に観測が可能です。

このように夕方、西の空に見える金星をよいの明星といいます。

 

よいの明星はすべて右側が光っている金星です。

 

 

 

まとめ

■内惑星

地球よりも内側を公転している水星・金星のこと。真夜中に観測できない

 

 

■外惑星

地球よりも外側を公転している火星・木星・土星・天王星・海王星のこと。真夜中でも観測できる

 

 

 

■明けの明星

明け方(日の出前)、東の空に見える金星。左側が光って見える。

 

 

 

■よいの明星(宵の明星)

夕方(日の入り後)、西の空に見える金星。右側が光って見える。

 

 

 

次の図のように覚えておくとよいでしょう。

 

POINT!!

・明けの明星は左側が光っている金星、よいの明星は右側が光っている金星。

・地球から金星の公転軌道に接線を引いたとき、接点上の金星は半円形。

・接点よりも地球に近ければ、金星は欠けて見える。

・接点よりも地球に遠ければ、金星は満ちて見える。

コメント(承認された場合のみ表示されます)

  1. ありがとツッ

    • 口ほどにもない様
      コメントありがとうございます。
      お役に立てたということでしょうか?
      ならばうれしい限りです。

  2. あなたのサイトのおかげでよく分かりました

    • 寺崎様
      コメントありがとうございます。
      お役に立てているならば幸いです。
      いつでもご利用ください。

  3. なぜ金星が半月のとき最も長く観察することができるのですか?

    • 太一様
      コメントありがとうございます。
      金星が半円形のとき、太陽・地球・金星のなす角が最も大きくなります。
      つまり太陽から最も離れて見えます。
      たとえば太陽が沈んでから、金星が沈むまでの時間も最も長くなります。

  4. 分かりやすかったです!

    • nashi様
      コメントありがとうございます。
      お役に立てたなら幸いです。
      またぜひご活用ください。

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