中2物理【放電】

このページでは「放電とはどんな現象か?」「雷発生の原理」「真空放電とは?」「陰極線とその性質について」などを解説しています。

 

陰極線に磁界が与える影響も説明しています。

 

この単元を理解するには→【静電気・はく検電器】←を確認しておきましょう。

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1.放電

■放電

たまっていた静電気が一気に放出される現象。

もその例である。

 

 

 

雷の発生の原理

雲の中で、いろいろな大きさの氷の粒がこすり合わさる(摩擦)ことで静電気がたまっていきます。(雲の下部に-の電気がたまる)

 

 

この静電気が雲から地表にめがけて、空気中に一気に放出される現象、これが雷なのです。

 

 

 

同じことが冬、セーターを着ていると起こります。

 

 

セーターと皮膚がこすり合わさることで、からだに静電気がたまっていきます。

 

 

このとき、ドアのノブをさわろうとすると、たまった静電気が一瞬にして空気中を流れることがあります。(ドアノブをさわろうとするとバチッとなる)

 

 

このような現象をすべて放電といいます。

 

 

 

■真空放電

気圧を低くした空間に電気が流れる(放電が起こる)現象。

 

 

 

乾電池では空気中に電気を流すことはできません。

 

 

ですが誘導コイルという器具を使うと空気中に電気を流す(放電を起こす)ことができます。

 

 

放電管という器具に誘導コイルをつなぎ、放電を起こしてみます。

 

 

空気中にわずかに電気が流れることになります。

 

 

ここで放電管から空気を抜いていくと、より放電が起こりやすくなります。

 

 

このように気圧を低くした空間に電気が流れる現象を真空放電といいます。

 

 

真空放電では気圧によって特有の色をはなちます。

 

 

 

2.陰極線

■蛍光灯が光る仕組み

蛍光灯の中には蛍光物質と水銀原子が含まれている。(↓の図)

 

蛍光灯を電源につなぐと電気を帯びた粒が流れ出し、水銀原子にぶつかると紫外線が生じる。


この紫外線は蛍光物質にあたると発光する。(↓の図)

このような仕組みで蛍光灯が光る。

 

 

 

蛍光物質を使って放電について調べる実験

次のような放電管をクルックス管といいます。

 

中には十字型の金属板が入っています。

このクルックス管の右端に蛍光物質をぬり、A、Bに誘導コイルをつないでみます。

 

このときAに-極(陰極)、Bに+極(陽極)をつなぐと右端の蛍光物質が発光します。

 

また十字型の金属板の影もできます(↓の図)

一方でAに+極(陽極)、Bに-極(陰極)をつなぐと右端の蛍光物質が発光しません。


ということは…

-極(陰極)から電気を帯びた粒が出ているということがわかります。

この電気を帯びた粒が通った線を陰極線(または電子線)といいます。

 

POINT!!

この実験は、陰極線が-極からでていることを確かめている。

 

 

陰極線の性質を調べる実験

今度は次のようなクルックス管を使います。

 

中には蛍光物質がぬられている蛍光板があります。

 

このクルックス管のAに-極(陰極)、Bに+極(陽極)をつなぎます。

 

すると↓の図のように蛍光板の上に陰極線が現れます。

 

ここでCに+極(陽極)、Dに-極(陰極)をつなぐと陰極線は上に曲がります。(↓の図)

 

 

反対にCに-極(陰極)、Dに+極(陽極)をつなぐと陰極線は下に曲がります。(↓の図)

 

 

つまり陰極線はC、Dのうちの+極側(陽極)に曲がります

 

このことから

陰極線は+極側(陽極)に引き寄せられる性質がある

 

すなわち

-の電気を帯びている

ことがわかります。

 

POINT!!

この実験は陰極線が-の電気を帯びていることを確かめる。

 

陰極線に関するまとめ

■陰極線の性質

-極(陰極)から出て、+極(陽極)に進む。また-の電気を帯びている。

 

 

 

■陰極線の正体

電子という電気を帯びた粒の流れ。

電子は-極(陰極)から出て+極(陽極)に入る。また-の電気を帯びている

 

 

 

3.電流とは

電流の正体は電子の流れです。

 

電子は先述の通り、-の電気を帯びており、電源の-極から出て+極に入ります

 

一方で、電流は電源の+極から出て-極に入ります

 

つまり電子の流れの向きと電流の向きは反対向きなのです。

 

 

 

19世紀ごろ電池に関する研究が進みはじめたとき、電子の存在は明かされていませんでした。

 

そこで「電流というものがあり、その向きは+極から出て-極に入る」と決めたのです。

 

その後の研究で、電流の正体が電子であるとわかり、電子は-極から出て+極に入っていることが分かったのです。

 

そのため、電流の向きと電子の流れの向きは反対になっています。

 

POINT!!

電流の向きと電子の流れの向きは反対向き。

→ 電流は+極から出て-極に入る。

→ 電子は-極から出て+極に入る。

 

4.陰極線とフレミング左手の法則

↓の図のようにAに-極、Bに+極をつなぎ、クルックス管をはさむようにU字型磁石を近づけます。

すると陰極線は曲がってしまいます。

 

どちらに曲がるかは、フレミング左手の法則を考えましょう。

 

※フレミング左手の法則については→【電流が磁界から受ける力】←を参考に。

 

 

 

ここでポイントは電子の流れ(陰極線の向き)と電流の向きが反対であるということです。

 

蛍光板のところに注目しましょう。

 

左側に-極があるので↓の図のように電流は流れていると考えることができます。

ここでフレミング左手の法則を考えると、生じるは↓のようになります。

つまり陰極線に下向きの力がはたらくのです。(↓の図)

POINT!!

陰極線は磁界の影響を受ける。

→ 陰極線の流れ(電子の流れ)は、電流の向きと反対向きであることに注意。

→ そのうえでフレミング左手の法則を使おう。

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