中3化学【電池の仕組み】

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1.イオン化傾向

■イオン化傾向
どの金属がどれだけ(陽)イオンになりやすいかという順番。
※金属は陰イオンにはなりません。陽イオンになります。

↓の金属について覚えておきましょう。
水素は金属ではないですが覚えておいてください。

左にあるものほど(陽)イオンになりやすく、電子を失いやすい。
右にあるものほど(陽)イオンになりにくく、電子を失いにくい。
(何度も言いますが陰イオンにはなりません)

言い換えると
左にあるものはできるだけイオンになりたい、イオンのままでいたい
右にあるものはできるだけイオンになりたくない、原子のままでいたい
ということです。
※ですので左にある金属ほど他の物質と反応しやすいということでもあります。

2.電池

■(化学)電池
化学変化によって電流を取り出す装置。
物質の持つ化学エネルギーを電気エネルギーに変えている

■電池をつくるために必要なもの

①電解質水溶液が必要
(例) 塩酸や硫酸、食塩水、柑橘系の果物(レモン・オレンジなど)など。
砂糖水・エタノールは非電解質水溶液なのでダメということを覚えておきましょう。

②異なる2枚の金属板が必要
+極、-極になってもらうための金属板です。
イオン化傾向の異なる金属である必要があります。

電池のしくみ

電解質水溶液と2枚の異なる金属板を↓の図のようにセットしましょう。
これで電池の完成です。
すごく単純な構造です。

ここに導線で豆電球をつないでやると豆電球は光ります。

はじめにこの電池をつくったのはボルタという学者さんです。

ボルタさんは
・電解質水溶液に硫酸(または塩酸)
・異なる2枚の金属板に亜鉛と銅
を使用して電池をつくりました。(↓の図)

ここからどのようにして電流が取り出せるか見てみましょう。

亜鉛板と銅板が導線でつながっています。

ここで亜鉛と銅のイオン化傾向のちがいを考えます。
イオン化傾向を比べると亜鉛板の方が大きい

つまり
亜鉛板・・・(陽)イオンになりたい
銅板・・・・(陽)イオンにはなりたくない
という差が生じているのです。(↓の図)

そこで亜鉛板をつくっている亜鉛原子が亜鉛イオンになろうとします。
亜鉛原子が電子を失って亜鉛イオンになります。(↓の図)

式で書くと
Zn → Zn2+ + 2e  ※eは電子のこと。

亜鉛板は亜鉛イオンとしてどんどん液中に溶けだし、ぼろぼろになります。

亜鉛原子が失った電子は導線を通って銅板に移動します。(↓の図)

銅板にはどんどん電子がたまっていきます。
そのため、だれかに電子を持っていってもらわなければなりません。

そこで水素イオンの出番です。
先ほどのイオン化傾向を見ると水素は右の方にあります。
つまり水素イオンは、イオンのままではイヤ=原子にもどりたいのです。

よって水素イオンは、銅板にたまった電子を得て水素原子へと戻ります。(↓の図)

式で書くと
2H+ + 2e → H2  ※eは電子のこと。

よって銅板からは水素の気体が発生します。(↓の図)
(実際には銅板には水素の泡がたくさん付着します。)

■ボルタ電池まとめ
これまでの説明をもう一度図にまとめます。(↓の図)

・亜鉛板・・・亜鉛原子が電子を失う。亜鉛板はぼろぼろに。
・銅板・・・・水素原子が電子を得る水素の気体発生。

ここで、中2の電流回路の単元で
電子の流れと電流の向きは反対
だったことを思い出して下さい。

この装置に流れる電流は↓のようになります。

つまり
亜鉛板・・・-極(負極)
銅板・・・・+極(正極)
となっているのです。

■ボルタ電池の弱点

銅板の表面が水素の泡でおおわれてしまう
銅板で電子の受け渡しができない=電流が流れなくなる。
これを分極という。
分極を防ぐためには過酸化水素水が用いられる。

3.電池の仕組みまとめ

▼イオン化傾向の大きいほうの金属
その金属が電子を失い陽イオンになる。
そして-極になる。

▼イオン化傾向の小さいほうの金属
水素イオンが電子を得て水素が発生。
+極になる。

■起電力
電池から取り出せる電圧のこと。

■起電力を大きくするには
イオン化傾向の差が大きい金属を用いる
「鉄と亜鉛の組み合わせ」より「マグネシウムと鉄の組み合わせ」の方が起電力は大。

■このページのポイント

・イオン化傾向を覚えておくと何かと便利。
・イオン化傾向の大きいほうの金属ではその金属が電子を失い、陽イオンになる。-極になる。
・イオン化傾向の小さいほうの金属では水素イオンが電子を得て、水素が発生。+極になる。
このように各金属板で起こることを説明できるようになろう。

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