中3生物【遺伝の規則性】

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1.遺伝の基本用語

■形質
生物の姿や形、性質のこと。

■遺伝子
形質を決めるもの。
染色体に含まれる。

■遺伝
形質が親から子へ伝わること。

■対立形質
対になっている形質。
生物には対になっているもののうちどちらかの形質が現れる。
※例外はあります。
例①)エンドウの種子の形   :丸い形としわのある形
例②)エンドウの子葉の色   :黄色と緑色
例③)エンドウの花の色    :紫色と白色
例④)ショウジョウバエの眼の色:赤色と白色
例⑤)ヒトの血液型      :A型とO型、B型とO型

■純系
代々同じ形質ばかり現れる家系のこと。
例えばエンドウの種子の形が親、子、孫・・・と通して同じである場合、これらを純系という。

2.遺伝の規則性

オーストリアの修道士であったメンデルさんはエンドウを使って遺伝の規則性を調べる実験を行いました。
エンドウの染色体にはさまざまな遺伝子が含まれています。
その中には
種子の形を丸にする遺伝子
種子の形をしわ有りにする遺伝子
があります。
遺伝子をアルファベットで表します。
種子の形を丸にする遺伝子…Aと表す
種子の形をしわ有りにする遺伝子…aと表す
このアルファベットを使ってメンデルの実験を見てみましょう。

実験その①

代々丸い形の種子ばかりができる純系のエンドウ【ア】があります。
この細胞の核の中をのぞいてみると、↓のように染色体が2本で1組となって入っていました。

この染色体には遺伝子が含まれています。
種子の形は丸いので↓のようにAの遺伝子が1つずつ入っています。

一方で代々しわ有り形の種子ばかりができる純系のエンドウ【イ】があります。
この細胞の核の中は先ほど同様、↓のように染色体が2本で1組となって入っていました。

この染色体には遺伝子が含まれています。
種子の形はしわ有りなので↓のようにaの遺伝子が1つずつ入っています。

エンドウ【ア】エンドウ【イ】を使って新たなエンドウをつくりましょう。
エンドウ【ア】のめしべエンドウ【イ】がつくった花粉が受粉したときを考えてみます。

なかまをふやすため(子孫を残すため)には生殖細胞が必要です。
減数分裂という細胞分裂によって生殖細胞ができます。
→【有性生殖】←を参考に。

エンドウ【ア】エンドウ【イ】がそれぞれ減数分裂すると…(↓の図)

染色体だけではなく遺伝子も分かれます。
エンドウ【ア】がつくった卵細胞…細胞1つにつきAの遺伝子が1つ
エンドウ【イ】がつくった精細胞…細胞1つにつきaの遺伝子が1つ
となるように遺伝子が離れます。(これを分離の法則といいます)

これらの受精は4通りあります。(↓の図)

ですが、どのように受精したとしても、
Aの遺伝子1つaの遺伝子1つずつを持った子
ばかりができます。
Aは種子を丸い形に、aは種子をしわ有りの形にしますね。
できた子のエンドウにはAa両方が含まれています。
その種子の形はどうなるのか…?

この場合、種子は丸い形になります。
しわ」のように対になっている形質はどちらが優先されるかが決まっています
」のように優先される形質を優性形質、「しわ」のように優先されない形質を劣性形質といいます。
またこのように一方の形質が優先されて現れることを優性の法則といいます。

■分離の法則
減数分裂によって生殖細胞がつくられるとき、遺伝子も別々の生殖細胞に分かれていくこと。

■優性形質と劣性形質
対立形質(対になっている形質)うち、優先されて現れるほうが優性形質、優先されないほうが劣性形質
※優れている・劣っているという意味ではない。
※優性・劣性という言葉が顕性・潜性に置き換えられるかもしれません。(そういう動きがある模様)

■優性の法則
対になる遺伝子を同時に含む場合、一方が優先され優性形質として現れること。

実験その②

実験その①でできたエンドウ【ア】エンドウ【イ】の子をエンドウ【ウ】と呼びましょう。
このエンドウ【ウ】を1つだけ育てます。

そしてエンドウ【ウ】のめしべにエンドウ【ウ】の花粉を受粉させます。
エンドウ【ウ】が自分のめしべに自分の花粉をつけていますね。
このように自分だけで完結する受粉を自家受粉といいます。

ではエンドウ【ウ】の自家受粉ではどのような種子(【ア】【イ】から見ると孫ですね)ができるか考えてみましょう。
なかまをふやすため(子孫を残すため)には生殖細胞が必要です。
減数分裂によって生殖細胞ができます。
→【有性生殖】←を参考に。

エンドウ【ウ】が減数分裂すると…(↓の図)

・精細胞1つにつきAの遺伝子が1つ
・精細胞1つにつきaの遺伝子が1つ
・卵細胞1つにつきAの遺伝子が1つ
・卵細胞1つにつきaの遺伝子が1つ
となるように遺伝子が離れます。(分離の法則)
これらの受精は4通りあります。(↓の図)

つまり
Aの遺伝子2つを持った孫が1通り
Aの遺伝子1つとaの遺伝子1つずつを持った孫が2通り
aの遺伝子2つを持った孫が1通り
ができます。
形質で考えると
Aの遺伝子2つを持った孫…形質は
Aの遺伝子1つとaの遺伝子1つずつを持った孫…形質は(優性の法則)
aの遺伝子2つを持った孫…形質はしわ
です。

エンドウ【ウ】がたくさんの種子(孫)をつくったとすると、その内訳は
AAの遺伝子の孫:Aaの遺伝子の孫:aaの遺伝子の孫=1:2:1
という比(割合)になっています。
また形質で見ると、たくさんの種子(孫)の内訳は
しわ=3:1
という比(割合)になっています。

まとめ

実験その①では
エンドウ【ア】…AAの遺伝子の組み合わせ
エンドウ【イ】…aaの遺伝子の組み合わせ
これらの受粉によってできる子は

と表を書いてみると…

すべてAaの遺伝子の組み合わせ
形質はすべて丸


実験その②では
エンドウ【ウ】…Aaの遺伝子の組み合わせ
これらの受粉によってできる子は

と表を書いてみると…

AA:Aa:aa=1:2:1の割合。
形質では 丸:しわ=3:1 になっている。
このように表で書いてみるとその比はすぐに求められます。


ではAaの遺伝子を持つエンドウとaaの遺伝子を持つエンドウではどのような種子ができるか表を書いて考えましょう。

つまり↓のようになります。

よって Aa:aa=1:1  丸:しわ=1:1 の割合で子ができます。

■このページのポイント

・遺伝の問題は文章が長いことが多い。基本用語をしっかり押さえよう。
・分離の法則(減数分裂)と優性の法則を理解しておこう。
・表を書くことで遺伝子の組み合わせの比や形質の比を求められるようになろう。

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