中2物理【静電気・はく検電器】

このページでは「静電気とは何か」「物体は+と-のどちらの電気を帯びやすいか」「はく検電器とその典型的な実験」について解説しています。

※はく検電器はいまの中学校ではほとんど扱わないと思いますが、参考程度に。

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1.静電気

■静電気

異なる2つの物体をこすりあわせたとき(=摩擦する、という)、2つの物体が電気を帯びることがある。

 

この電気を静電気という。

 

静電気には+の電気と-の電気がある。

 

+の電気を帯びた物体と+の電気を帯びた物体どうしを近づけるとしりぞけ合う力がはたらく。

 

-の電気を帯びた物体と-の電気を帯びた物体どうしを近づけるとしりぞけ合う力がはたらく。

 

+の電気を帯びた物体と-の電気を帯びた物体どうしを近づけると引き合う力がはたらく。

 

 

 

物体はふつう+の電気と-の電気を同じ数だけ持っています。

 

この+でも-でもない状態を、電気的に中性といいます。

 

ここで2つの物体をこすり合わせると-の電気が移動します

(+の電気は移動しません)

 

 

一方の物体は-の電気を失い、もう一方の物体は-の電気を得たことになります。

 

 

-の電気をもらった物体は・・・

「-の電気の数>+の電気の数」なので-に帯電した(-の電気を帯びた)といいます。

 

-の電気を失った物体は・・・

「-の電気の数<+の電気の数」なので+に帯電した(+の電気を帯びた)といいます。

 

 

 

■帯電列

物体が+や-のどちらの電気を帯びやすいかを表す順番のこと。

 

 

 

「ヒトのからだにはマイナスイオンが良い」という言葉を聞いたことがありますか?

 

 

それはヒトのからだがマイナスが足りず、プラスになりやすいからなのです。

 

 

一般的に、生物からできているものは+の電気を帯びやすいです。

(毛皮・ティッシュ・布・綿など)

 

 

一方で化学製品のようなものは-の電気を帯びやすいです。

(プラスチックなど)

 

 

このように、物体には-になりやすいもの、+になりやすいものがあります。

 

 

それをまとめたものが↓です。(帯電列といいます)

 

 

 

 

帯電列を使って考えてみよう

① ストローA、ストローB、毛皮を2枚用意する。

 

② ストローAを毛皮でこする。ストローBももう1枚の毛皮でこする。

→ 先ほどの帯電列を考えましょう。

→ ストローA、ストローBはともに-に帯電します。

→ 毛皮は+に帯電します。

 

 

③ ストローAとストローBを近づけると・・・

→ ともに-に帯電しているのでしりぞけ合う力がはたらくことになりますね。

 

 

④ ストローAと毛皮を近づけると・・・

→ ストローAは-に帯電、毛皮は+に帯電しているので、引き合う力がはたらくことになります。

 

POINT!!

・静電気とは、2つの物体をこすり合わせることで生じる電気。

・生物的なものは+に帯電しやすい。

・化学製品のようなものは-に帯電しやすい。

 

 

2.はく検電器

■はく検電器(箔検電器)

次のような装置のこと。

はくの部分は開いたり、閉じたりする。

 

 

 

はじめ、はく検電器では+の電気も-の電気も均等に散らばっています。

↓の図では、-の電気のみに注目しています。

この-の電気の移動によって、はく検電器の「はく」の部分が開いたり閉じたりします。

その変化について見ていきましょう。

 

 

 

はく検電器を使った実験 その1

① はく検電器に-に帯電した棒を近づける。(↓の図)

 

② はく検電器にあった-の電気は棒にしりぞけられ、はくに追いやられる。(↓の図)

 

-の電気どうしはしりぞけ合います。

 

そのため、はく検電器の-の電気は「はく」の部分に追いやられます。

 

 

③ はくの-の電気がたがいにしりぞけ合うので、はくが開く。(↓の図)

 

「はく」の部分の-の電気どうしが互いにしりぞけ合います。

 

 

 

はく検電器を使った実験 その2

① はく検電器に+に帯電した棒を近づける。(↓の図)

 

 

② はく検電器にあった-の電気は棒に引き寄せられ、金属板に集まる。(↓の図)

 

はく検電器にあった-の電気は、上の金属板に集まります。

 

はくの部分は-の電気がなくなるので、+の電気を帯びることになります。

 

 

③ はくの+の電気がたがいにしりぞけ合って、はくが開く。(↓の図)

 

はくの部分の+の電気が互いにしりぞけ合うことになります。

 

 

 

 

*はく検電器を使った実験 その3

① -の電気を帯びた棒を金属板に近づける。(↓の図)

 

 

② はく検電器の金属板に指をつける。(↓の図)

指をつけると「ヒトを経由してはく検電器と地面がつながる」ことになります。

(接地やアースといいます。)

 

-の電気が金属板と地面を(ヒトを経由して)行ったり来たりできるようになります。

 

 

③ はくにあった-の電気は、指を通って地面へ逃げる。(↓の図)

 

接地(アース)のはたらきとして

 

★はく検電器に-の電気がある

→ ヒトを経由して、-の電気がはく検電器から地面へと逃げる

 

★はく検電器に-の電気がない

→ ヒトを経由して、-の電気が地面からはく検電器へやってくる

 

という効果があります。

 

そのため、この場合ははく検電器の-の電気が地面へと逃げていきます。

 

 

④ はく検電器から-の電気がなくなるので、はく検電器全体は+に帯電する。(↓の図)

 

金属板に指をつけることで、はく検電器から-の電気が逃げていきます。

 

結果として、はく検電器は+に帯電することとなります。

⑤ +の電気が均一に散らばり、はくは少しだけ開く。(↓の図)

 

このときのはくの開き方は、実験その1やその2よりは小さいです。

(+の電気がはくに集まるわけではなく、散らばっているため。)

 

 

 

*はく検電器を使った実験その4

① はく検電器に+の電気を帯びた棒を近づける。

② ↓の図の状態のはく検電器の金属板に指をつける。(↓の図)

 

実験その3と同じく、接地(アース)することになります。

 

このとき金属板の-の電気は、地面へ逃げることはありません。

 

棒が帯びている+の電気に引き寄せられているからです。

 

③ -の電気が、ヒトを経由して地面からはく検電器に入り込む。(↓の図)

 

はくの部分には-の電気がない状態でした。

 

しかし接地によって、地面からはくに-の電気がやってきます。

 

④ はく検電器全体は-に帯電する。

 

はく検電器全体として見ると、-の電気が非常に多くなります。

 

つまり全体として-の電気を帯びます。

 

 

 

⑤ -の電気が均一に散らばり、はくは少しだけ開く。(↓の図)

 

先ほどから登場する「-の電気」。

 

これには名前があり、電子といいます。

 

 

 

■電子

いままでの文章で出てきた-の電気のこと

物質の間を移動することができるものを特に自由電子という。

 

POINT!!

・-の電気は物体どうしをこすり合わせることで移動する。

・+と+、-と-はしりぞけ合う。

・+と-は引き合う。

・帯電列によって-の電気を帯びやすいかどうかは決まっている。

・この-の電気を帯びた粒を電子という。

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小中高生に数・理を教えている関西の丑年塾講師。
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