このページでは、日本付近において春夏秋冬の各季節の様々な時刻に見える星座を判断する方法について解説しています。
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1.季節による地球の位置
次の4つの日を押さえておこう。
・春分の日・・・3月20日ごろ。昼と夜の長さが同じ。
・夏至の日・・・6月20日ごろ。太陽の南中高度が1年で最も高い。
・秋分の日・・・9月20日ごろ。昼と夜の長さが同じ。
・冬至の日・・・12月20日ごろ。太陽の南中高度が1年で最も低い。
※すべて3の倍数の月と覚えておこう。
夏(6月)に暑いのは日本のある北半球です。
南半球はこの時期気温が低く、日本でいう冬です。
(反対に12月ごろ南半球は暑いです。サンタがサーフィンしているそうです。)
各季節における地球の位置を覚えておきましょう。(↓の図)
左の地球が、夏至の日の地球。
「地球が太陽におじぎしている」のが夏至の日と覚えましょう。
2.季節による星座の見え方
地球よりもはるか遠くには・・・
恒星と呼ばれる星が集まって「おとめ座」や「おうし座」など星座をかたどっています。
※恒星・・・自ら光輝く星。太陽がその1つの例。
この星座をつくる1つ1つの星は、地球からはさまざま距離のところにあります。
ここで、天球と同じように、中心に地球があり、その周囲にこれらの星座があると考えます。(↓の図)
このうち、4つの星座だけを取り出してみます。
この図を用いて、次のようなことを考えます。
この文章には
「夏至の日」・・・季節
「真夜中」 ・・・時刻
「南の空」 ・・・方角
の3つの条件があります。
この3つの条件の考え方を紹介していきます。
①季節の特定
夏至の日は、↓の図で地球が左にあるときです。
※「地球が太陽におじぎしている」のが夏至の日の地球、と覚えておきましょう。
夏至がわかればほかの季節もわかるはず。
POINT!!
地球が太陽に向かっておじぎしている。
→ 北半球(日本がある)に太陽光が良く当たり、暑い。
→ 夏至の日と判断できる!
②時刻の特定
先ほどの図を、北極の上空から見た図に切り替えましょう。(↓の図)
さらに夏至の日の地球と太陽のみに注目します。(↓の図)
この図のように、太陽の光が右側からやってきます。
そのため、地球の右半分にはその光が当たります。反対に地球の左半分には光が当たりません。
これによって「昼」と「夜」が生じます。
※昼・・・日の出から日の入りまでのこと。
※夜・・・日の入りから日の出までのこと。
(「朝」は昼の一部と考えてください。)
次に、↓の図の地球で4つの赤点をつけた場所のおおよその時刻を考えます。
左の赤点は夜の真ん中 なので「真夜中 0:00ごろ」です。
右の赤点は昼の真ん中 なので「正午 12:00ごろ」となります。
では上と下にある赤点は何時でしょうか。
↓のように地球に棒を差したとしましょう。
この棒はこのあとどちらに動くでしょう?
地球は自転しています。
その方向は、北極の上空から見たときには反時計回りでした。(西から東へ自転している)
それを考慮すると棒は右に動きます。(↓の図)
つまり夜から昼の境目をまたぐのです。
「夜から昼に移り変わる」=「日の出が見えるころ」です。
よって、この棒が通過するときの時刻は
「日の出(明け方) 6:00ごろ」というわけです。
同様に考えると各赤点での時刻は↓のようになります。
③方角の特定
真夜中の位置にいる観測者から見た「南の方角」を考えましょう。
方角をかんがえるときはまず「北」を特定します。
私たちが北に向かって進み続けるとたどりつくのは「北極」です。
「北」という方角は「北極のある方向」です。
よって真夜中0:00の観測者から見た北は↓のようになります。
ということはそのほかの方角は↓のように。
夏至の日、真夜中、南の空に見える星座
さあ本題にもどりましょう。
夏至の日、真夜中、南の空に見える星座は何か??
を考えていました。
真夜中の観測者にとっての南は、先ほどの図から↓のとおり。
夏至の日の地球から左の方向にある星座が「夏至の日、真夜中、南の空に見える星座」です。
元の図で考えると・・・
夏至の日の地球から左の方向にある星座なので・・・
矢印の方向の星座、つまり「いて座」となるのです。
夏至の日、真夜中、東の空に見える星座
ではこのとき東の方角にはどの星座が見えるか考えてみましょう。
東の方角なので↓の図で矢印の方向に見える星座を答えるわけです。
この矢印をもとの図で考えると・・・。(↓の図)
あれ?矢印の方に星座がない?って思わないでくださいね。
太陽や夏至の日の地球、うお座の位置関係は↓の図のようになっています。
実際のうお座はとても遠いし、その距離に比べると地球は太陽にすごく近い。
そして地球はすごく小さいのです。
ということは、夏至の日、真夜中、東の空では「うお座」が見える、となりますね。
Q.春分の日、夕方、東の空に見える星座は何か??
春分の日、夕方、東の空に見える星座を考えましょう。
先ほどと同様、季節・時刻・方角の3つの条件を考えます。
①季節の特定
春分の日は↓の図で地球が上にあるときです。
※夏至の日の地球の位置を基準に考えましょうね。
②時刻の特定
北極の上空から見た図に切り替えて春分の日の地球と太陽のみに注目します。
太陽の光が図の下側からやってきます。
地球の下半分にはその光が当たることになります。(つまり下半分は昼)
反対に地球の上半分には光が当たりません。(つまり上半分は夜)
よっておおよその時刻は↓の図のようになります。
③方角の特定
では夕方の位置にいる観測者から見た東の方角を考えましょう。
方角を考えるときはまず「北」を特定します。
「北」という方角は「北極のある方向」です。
夕方の位置の観測者から見た北は↓のようになります。(北極のある方向)
ということは、東・西・南の方角は↓のように。
さあもとの問題の答えを見つけましょう。
いま
春分の日、夕方、東の空に見える星座は何か??
を考えていました。
東の方角なので、↓の図で矢印の方向に見える星座を答えるわけです。
春分の日の地球から上にある星座を考えます。元の図でそれを考えると・・・
矢印の方向の星座、つまり「おとめ座」となるのです。
コメント(承認された場合のみ表示されます)
すごく、わかりやすかったです。
中3生です。塾の授業もテキストも とにかく覚えましょう的だったので、誰かに詳しく解説してもらえて良かったです。次回の模擬試験の範囲が 天体だからがんばります。
男子受験生さん
わかってもらえて何よりです。
理解は暗記より強し、ですからね。
がんばってください。
明後日受験なのですが、天体で詰まっていました!
すごく分かりやすくて、ちゃんと理解できました!
ほんっっっとにありがとうございます!
かるめ様
コメントありがとうございます。
お役に立てたなら幸いです。
受験勉強がんばってくださいね。
やばい
先生よりも理解出来ました
れん様
コメントありがとうございます。
理解していただけて何よりです。
勉強頑張ってくださいね。
同じく塾講師をしているものです。
とても分かりやすく、可視化されており、こういう説明をできたら生徒も凄く理解しやすいだろうなと関心しました。
参考にさせていただきたく思います。
塾講師様
コメントありがとうございます。
そう言っていただけると幸いです。
私の記事が何かの手助けになれば、これほどうれしいことはありません。
またご覧ください。
もうすぐ受験まじかなのですが天体が理解できなくてこの記事に出会いました!
分かりやすくてすごく為になりました!
この記事に出会えて良かったです!
みか様
コメントありがとうございます。
理解してもらえて何よりです。
受験がんばってくださいね。
ありがとうございます。
明日テストなのに苦手分野で分からなくて焦っていたのでほんと助かりました。
某人間様
コメントありがとうございます。
お役に立てて何よりです。
テストがんばってください!
現在大学生で中学受験の家庭教師をしていますが、地学分野はさっぱり忘れていたので非常に助かりました。
小学生にも理解できるように説明できそうです。ありがとうございました!
りん様
コメントありがとうございます。
お役に立てたならうれしい限りです。
お仕事大変だと思いますががんばってください!
特に天体分野が苦手だったので
わかりやすく説明していただいて
すごく助かっています。
これからも参考にさせていただきます。
定期試験前の受験生様
コメントありがとうございます。
お役に立てれば幸いです。
受験勉強頑張ってくださいね。
教員採用試験の勉強で何をやっても理解できなかった地学分野ですが、大変わかりやすい説明をありがとうございました。試験まで残りわずかではありますが、勉強を頑張りたいと思います。
ちゃちゃ様
コメントありがとうございます。
教採の勉強、お疲れ様です。
少しでもお役に立てれば幸いです。
陰ながら応援しております。
中学二年生で、夏休みの論文的なのを書かなくてはならなくて、星についてすごく詳しく書いてあってまとめやすかったです!!すごく勉強になりました!ありがとうございます😊
k.ka様
コメントありがとうございます。
お役に立てて何よりです。
また何かあればご活用ください。
一つ目の問題、冒頭では夏至の日、真夜中、南の空となっていますが答えでは東の空になっていると思うので確認お願いしたいです。
わかえいやすいサイトをありがとうございます。理科が苦手なのでいつも助かっています!
あり様
コメントありがとうございます。
>一つ目の問題、冒頭では夏至の日、真夜中、南の空となっていますが答えでは東の空になっていると思うので確認お願いしたいです。
文の構成がわかりにくくなっていたので修正しました。
ありがとうございます。