このページでは2021年度(令和3年)の大阪府立入試一般選抜の問題を解説しています。(理科のみ)
問題・模範解答はこちら↓↓
https://www.pref.osaka.lg.jp/kotogakko/gakuji-g3/r03gakken.html
大問1の解説
(1)
クモ・・・・無せきつい動物→節足動物→クモ類
メダカ・・・せきつい動物→魚類
ミミズ・・・無せきつい動物→環形動物
アサリ・・・無せきつい動物→軟体動物
(2)
中枢神経と運動器官(筋肉)をつなぐのが運動神経。
中枢神経と感覚器官(目や皮膚など)をつなぐのが感覚神経。
(4)
ヒトのうでやイルカのひれ、コウモリのつばさのように役割は異なりますが、基本的な構造が同じ器官を相同器官といいます。
これらの生物に共通の祖先がいたことを表しています。
(6)
胆汁はよく問われます。
まず1つ目に、肝臓でつくられていること。(胆のうではない。)
そして2つ目に、消化酵素を含まないということ。
以上2点を抑えておきましょう。
(7)
細胞で行われている「エネルギーを得るための反応」を細胞呼吸(細胞による呼吸)といいます。
酸素+栄養分(デンプンなど)→エネルギー+水+二酸化炭素
大問2の解説
(1)
塩化ナトリウムの固体は、ナトリウムイオンと塩化物イオンが結びついてできています。
これらの結びつきは水に溶けるとなくなってしまいます。
これを電離といい、水に溶けると電離する物質を電解質といいます。
電解質がとけた水溶液(=液中に陽イオンや陰イオンが存在する)は電気を通します。
※塩化ナトリウムの固体そのものが電気を通すわけではないことに注意。
(3)
問題文より、酸化鉄Fe2O3を完全に反応させると
酸化鉄Fe2O3:鉄Fe=1000kg:700kg=10:7
の質量比になることがわかります。
酸化鉄Fe2O3 4800kgを完全に反応させたときに生じる鉄Feをx(g)とすると
10:7=4800kg:x(kg) (酸化鉄Fe2O3:鉄Feの順の比例式)
これを解いてx=3360
よって3360kgの鉄Feが得られることがわかります。(bの解答)
また酸化鉄Fe2O3 4800kgを完全に反応させたときに生じる鉄Feと炭素Cの混合物が3500kgであるので
含まれる炭素=3500kg-3360kg=140kg
となります。
よって混合物中の炭素Cの割合は
140kg÷3500kg×100=4%
となります。(cの解答)
(4)
化学反応式をつくるときのポイントは
”両辺の各原子の個数が等しいこと”
です。
右辺に3CO2とあるので、
・右辺の炭素原子の数は3個。
・右辺の酸素原子の数は6個。(↓の図)
よって左辺の酸素原子の数を6個になるように、dには2を入れます。
これで・・・
・左辺の鉄原子の数は4個。
・左辺の酸素原子の数は6個。(↓の図)
したがって右辺の鉄原子の数を4個になるように、eには4を入れます。
以上で化学反応式が完成します。(↓の図)
(6)
U先生の2つ目のセリフの最後の文に注目。
「この水は温められて蒸発していきますが、Aでは内袋の中に大部分がとどまり、Bでは空気中に出ていきます」
Aでは
・鉄の酸化により、酸素の分だけ質量が増加。
・水は内袋の中にとどまるので質量の増減はほぼなし。
・全体的に質量は増加。
Bでは
・鉄の酸化により、酸素の分だけ質量が増加。
・水は空気中に出ていくので質量が減少。
・結びついた酸素より、出ていった水の方が多いので、全体的に質量は減少。
以上のようになっていると考えられます。
大問3の解説
(3)
光の反射では、入射角=反射角となるように反射が起こります。
よって入射角が30°ならば、反射角も30°です。
(5)
半円形ガラスの平らな面に入射した光は、そのまま直進します。(入射角が0°なので、屈折角も0°)
その後、半円形ガラスの円周部分まで進んだ光は屈折することになります。
この光は「Xに達した」とあるので、↓のように進みます。
(6)
図Ⅵは、0.1秒ごとの位置を表しています。
よってYからZまでは0.3秒。
よって平均の速さは
60cm÷0.3秒=200cm/s
となります。
(7)
面Aでは下線部からも等速直線運動をしていたことがわかります。
速さが変化しないのは、物体にはたらく運動方向の力がないとき(またはつり合っているとき)です。
一方で面Bでは減速しています。
これは運動方向と反対向きに摩擦力がはたらいたためです。
大問4の解説
(1)
火山岩には次の3種類あります。
(無色鉱物を多く含む順に)流紋岩・安山岩・玄武岩
ちなみに深成岩にも3種類あります。
(無色鉱物を多く含む順に)花こう岩・閃緑岩・斑れい岩
(2)③
図Ⅰの粒の大きさは主に0.1mm~1.0mm程度です。
れきは2mm以上の粒、砂は1/16mm~2mmの粒、泥は1/16mm以下の粒です。
よって図Ⅰの粒は砂でできた砂岩と分かります。
(3)
【Fさんが作成したレポート】内の<突堤の建設による変化>に次のように書かれています。
「河口から沖合に向かう流路ができ、沖合まで土砂が流れていきやすくなった」
沖合(海岸から離れたところ)まで土砂が運ばれるということは、河川に近いところや港に近いところには土砂が堆積しないことになります。
そのことが書かれているのがエの選択肢です。
(4)③
空気中に含まれている水蒸気量は次のように求めます。
空気中の水蒸気量=飽和水蒸気量×湿度/100
X市では気温-16.0℃(飽和水蒸気量は1.5g/cm3)、湿度80%なので
X市の空気中の水蒸気量=1.5×0.8=1.2g
Y市では気温3.0℃(飽和水蒸気量は6.0g/cm3)、湿度が80%なので
Y市の空気中の水蒸気量=6.0×0.8=4.8g
よってY市の水蒸気量がX市の水蒸気量の何倍かを比べると
4.8÷1.2=4倍
となります。
(4)④
雲ができるのは上昇気流が発生した時です。
山の斜面を空気が昇るとき、あたためられた空気が上昇するとき、低気圧の中心部などがあてはまります。
そのため図ⅡのAB間で雲が発生する可能性があります。
水蒸気の一部が雲となった空気は、もとより水蒸気が少ない状態でD地点へ向かいます。
よって一番水蒸気が多いのはA地点と考えられます。
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