中学生や小学生の皆さんは、温度と言えば「℃」という単位を使いますね。
実は高校以降は「K(ケルビン)」という単位を使います。
ほかにもアメリカなどでは「℉」という単位が用いられます。
温度には3種類の単位があるのです!(ほかにもあります)
1.摂氏温度
まずよく目にする「℃」という単位。
これは摂氏温度(せしおんど)と呼ばれるものです。
スウェーデンの学者アンデルス・セルシウスさんが考案したものです。
1気圧の状況下で
・水がこおる温度(凝固点…液体が固体になる温度)を0℃
・水が沸騰する温度(沸点…液体が気体になる温度)を100℃
・その間を100等分した温度を1℃
と決めたものなのです。
水の凝固点と沸点を基準に決めた温度なんですね。
セルシウスさんは中国語で「摂爾修斯」と書くそうです。ここから「“摂”氏温度」と名付けられました。
2.華氏温度
次に「℉」という単位。
これは華氏温度(かしおんど)の単位です。
ドイツの学者ガブリエル・ファーレンハイトさんが考案したものです。
水の凝固点を32℉、沸点を212℉として、その間を180等分した温度を1℉と決めたものです。
ファーレンハイトさんは中国語で「華倫海特」と書くそうです。ここから「“華”氏温度」と名付けられました。
3.絶対温度
「K(ケルビン)」とは絶対温度と呼ばれる温度の単位です。
絶対温度の基準は「原子や分子の熱運動がほとんどなくなる温度を0とする」というもの。
物質をつくる原子や分子はたえず動いています。
固体は、原子や分子が一定に並んでその場で振動しています。
液体は、原子や分子が少し動くようになった状態。
気体は、原子や分子が自由に動き回るようになった状態です。
温度を上げて気体に近づくと、物質をつくる原子や分子の動きは激しくなります。
反対に温度を下げて固体に近づけると、物質をつくる原子や分子の動きはおだやかになります。
さらに温度を下げ続けると、原子や分子がほとんど動かなくなります。
このとき、だいたいセ氏温度で-273℃です。・・・①
この温度を絶対零度(ぜったいれいど)と言います。
絶対零度=0K(ケルビン)とした温度を絶対温度というのです。・・・②
絶対温度の1目盛りはセ氏温度の1目盛りと同じになっています。
ちなみに①➁から -273℃=0K と言えます。
-273℃=0K
-272℃=1K
-271℃=2K
・
・
・
0℃=273K
つまり「絶対温度(K)=セ氏温度(℃)+273」という関係があります。
4.まとめ
セ氏温度・・・「℃」を単位としている。水の凝固点を0℃、沸点を100℃とした単位。
華氏温度・・・「℉」を単位としている。水の凝固点を32℉、沸点を212℉とした温度。
絶対温度・・・「K」を単位としている。絶対温度(K)=セ氏温度(℃)+273の関係がある。
コメント(承認された場合のみ表示されます)