2018年 沖縄県公立入試問題 解説

このページでは2018年度の沖縄県立入試の問題を解説しています。(理科のみ)

問題・模範解答はこちら↓↓↓↓

https://resemom.jp/feature/public-highschool-exam/okinawa/2018/

 

 

 

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【1】の解説

問2

ワセリンをぬることで、その部分からの蒸散が不可能になります。

これを表にまとめましょう。

AとBを比較することで、葉の表からの蒸散量がわかります。

$$葉の表=5.5-4.2=1.3$$

 

 

AとCを比較することで、葉の表からの蒸散量がわかります。

$$葉の裏=5.5-1.4=4.1$$

 

 

Dでは茎からの蒸散量がわかります。

$$茎=0.1$$

 

よって葉全体および茎では

$$葉の表+裏+茎=1.3+4.1+0.1=5.5$$

と求められます。

 

よって求める割合は

$$\frac{4.2}{5.5}×100=76.36…≒76%$$

です。

 

 


POINT!!

蒸散の計算問題は表にまとめて解こう!


 

 

問3

Bの方がCよりも蒸散量が多いのは

B=葉の裏+茎

C=葉の表+茎

となっていることから

葉の裏の方が葉の表より蒸散をさかんに行っているためだとわかります。

すなわち葉の裏の方が気孔が多いことがわかります。

 

 

 

問5

道管と師管のちがいを正しく理解しておきましょう。

 

道管とは・・・

根から吸収した水分の通り道。

やや太い。

茎や根の中心部分にある。

 

 

師管とは・・・

葉でできた栄養分を運ぶための通り道。

やや細い。

茎や根の中心からはなれた部分にある。

 

 

 

問6

ホウセンカは被子植物の双子葉類にあてはまります。

 

双子葉類は

・根・・・主根側根

・茎・・・維管束が輪状に並んでいる

・葉・・・葉脈が網目状(網状脈)

という特徴をもちます。

 

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【2】の解説

問1

露点を求めるためには、実際の水蒸気量が必要です。

実際の水蒸気量は次のようにして求めます。

 

$$実際の水蒸気量=飽和水蒸気量×\frac{湿度}{100}$$

 

 

よって

$$実際の水蒸気量=37.6×\frac{81}{100}=30.456g$$

 

 

露点とは・・・

飽和水蒸気量が実際の水蒸気量と一致する温度です。

 

飽和水蒸気量が30.456gと最も近いのは、表1より30℃です。

 

 

問2

表1より22℃の飽和水蒸気量は19.4gです。

 

水滴の量は

空気に入ることができなくなった水蒸気の量と同じです。

 

 

よって問1より実際の水蒸気量は30.456gであるため、生じる水滴は

$$30.456-19.4=11.056g≒11g$$

となります。

 

 

よって11gが正解です。

 

問3

火山で見られる岩石には火成岩があります。

火成岩は火山岩深成岩に分かれます。

 

 

火山岩は、地表または地表付近で急に冷え固まってできた岩石で、斑状組織をしています。

深成岩は、地下深くでゆっくり冷え固まってできた岩石、等粒状組織をしています。

 

 

おそらく地表付近で岩石を採取したと考えられるので、が正解となります。

 

 

 

問4・問5

低い場所ほど大気圧が高く、高い場所ほど大気圧は低いです。

 

・富士山頂は高い場所。よって大気圧が低かったため、ペットボトルはふくらんだ。

・静岡のホテルは低い場所。よって大気圧が高かったため、ペットボトルはつぶれた。

 

と考えることができます。

 

したがって那覇空港は低い場所であるので、大気圧は高くなります。

そしてペットボトルはつぶれたと考えられます。

 

 

問6

雲のでき方をまとめてみます。

できるかぎり覚えておきましょう。

 


POINT!!

雲のでき方

①空気のかたまりが上昇する。(上昇気流)

②上空は気圧が低いため、上昇した空気が膨張する。

③膨張した空気の気温が下がる。(空気の持つ熱が散らばるため)

④気温の低下とともに、飽和水蒸気量が低下する。

⑤露点を下回り、含みきれなくなった水蒸気が水滴へと変化。

 

この細かな水滴が空に浮かんだものが、雲です。


 

 

 

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【3】の解説

〔Ⅰ〕問1

表1の数値から気体Aは水にひじょうに溶けにくいことがわかります。

よって水上置換法が適切な集め方です。

 

 

 

〔Ⅰ〕問2

酸素や水素は水にほとんど溶けませんが、ほぼ中性。

二酸化炭素は酸性。

アンモニアはアルカリ性です。

 

 

 

〔Ⅰ〕問3

気体Dは水にひじょうに溶けにくく、空気よりやや重い気体です。(表1)

これにあてはまるのは酸素です。

 

酸素の代表的な発生方法を知っておきましょう。

以下に紹介します。

 

 


POINT!!

うすい過酸化水素水(オキシドール)+二酸化マンガン

※二酸化マンガンはダイコンやジャガイモなどで代用可。

酸化銀の熱分解(銀と酸素が生じる)

水の電気分解(陽極に酸素・陰極に水素)

の3つです。

 

よってア・エが正解となります。

 

 

 

〔Ⅰ〕問4

気体Bは空気より軽く、ほかの3つの気体より水に溶けやすいです。

その性質にあてはまるのはアンモニア。

 

 

各選択肢を見ましょう。

 

 

アの選択肢は・・・

アンモニアの化学式はNH3

窒素原子1つと酸素原子3つの集まりです。

よってアの選択肢は誤り。

 

 

イの選択肢は・・・

空気と混合すると爆発しやすいのは水素。

よってイの選択肢も誤り。

 

 

ウの選択肢は・・・

アンモニアはアルカリ性を示します。

アルカリ性の物質のpHは7より大きいです。

(中性はpHが7・酸性はpHが7未満)

よってウの選択肢は正解。

 

 

エの選択肢は・・・

漂白作用があり、プールの消毒のにおいがするのは塩素の気体の性質。

よってエの選択肢は誤りです。

 

 

オの選択肢は・・・

アンモニアは細胞における呼吸で発生します。

また人体にとっては有害な物質であるため、肝臓で尿素につくりかえられます

よってオの選択肢は正解です。

 

 

〔Ⅱ〕問5

問題文よりビーカー+塩酸で80gあることがわかります。

 

 

加えた石灰石が8gのとき、反応前の全体の質量(ビーカー込み)は

$$80g+2g=88g$$

 

 

そのときの反応後の全体の質量は84.5gなので発生した二酸化炭素は

$$発生した二酸化炭素=88g-84.5g=3.5g$$

です。

(質量が小さくなったのは、二酸化炭素が空気中に逃げたため)

 

 

同様に加えた石灰石が16gのときは

$$発生した二酸化炭素=80g+16g-89=7g$$

です。

 

 

次に加えた石灰石が20gのときは

$$発生した二酸化炭素=80+20-93=7g$$

となります。

 

 

これらの値より

石灰石の質量と二酸化炭素の質量をグラフにまとめると↓のようになります。

 

よって実験で用いた塩酸20cm3と過不足なく反応する石灰石の量は16g、そのときに発生する二酸化炭素は7gとなります。

 

 

つまり比にすると

$$塩酸:石灰石:二酸化炭素=20cm^3:16g:7g$$

です。

 

 

この問いでは

実験と同じ塩酸10cm3と石灰石12gを反応させたときに生じる二酸化炭素

が問われています。

 

 

よって

$$発生する二酸化炭素=7g×0.5=3.5g$$

となり、3.5gが正解となります。

 

 

 

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【4】の解説

問2

弦の長さ・太さ・張りの強さと音の高さの関係は↓の表のような関係になっています。

 


POINT!!


 

 

 

問3

音さを強くたたくと、音さから出る音が大きくなります。
(波形としては、振幅が大きくなる)

音さは、その音さごとに振動数が固定であるので、音の高さは変わりません。

 

 

よって振幅だけが大きくなったが正解です。

 

 

問4

音さの振動数が500Hzと書かれています。

 

振動数とは1秒間の振動の回数を表します。

 

つまり500Hzの場合、1秒間に500回振動しているということです。

 

 

では1回振動するのにx秒かかるとすると

$$1秒:500回=x秒:1回$$

$$x=\frac{1}{500}=0.002秒$$

と求められます。

 

これが図3のグラフの横軸4目盛り分を表すので、1目盛り分は

$$0.002秒÷4=0.0005秒$$

となります。

 

 

 

問5

花火の音が生徒の元までとどくのに4.5秒かかっています。

 

 

音の速さは340m/sであるので

$$花火までの距離=340m/s×4.5秒=1530m$$

となります。

 

 

 

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【5】の解説

問3・問4

遺伝子Aが優性であるため、

赤花Xの遺伝子の組み合わせはAAまたはAaのどちらかです。

 

もし赤花Xの遺伝子がAAだった場合、

Xと白花の純系aaとかけ合わせると

AA:Aa:aa=0:4:0

となり赤花しか生まれません。

 

 

では赤花Xの遺伝子はAaだった場合、

Xと白花の純系aaとかけ合わせると

AA:Aa:aa=0:2:2=0:1:1

となります。

よって赤花:白花=1:1となります。

 

このことからXの遺伝子はAaとわかります。

 

 

その合計が8300個であるので

Aaの種子は4150個

aaの種子は4150個

です。

 

よってAを含む種子の数は4150個です。

 

 

問5

実験3でできた子とはAaの種子とaaの種子です。

 

Aaを自家受粉させるとは、AaAaの掛け合わせを考えるということです。

 

その子は

AA:Aa:aa=1:2:1 ・・・①

です。

 

 

またaaも自家受粉させるので、aaaaの掛け合わせを考えて

AA:Aa:aa=0:0:4 ・・・②

です。

 

 

よって①②の比を足し合わせて

AA:Aa:aa=1:2:5

 

したがって

赤花:白花=3:5

となります。

 

 

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【6】の解説

問4

Aの位置の地球で、真夜中、南の空ではおとめ座が見えます。(↓の図)

 

Bの位置の地球で、真夜中、南の空ではふたご座が見えます。(↓の図)

 

 

Cの位置の地球で、真夜中、南の空ではうお座が見えます。(↓の図)

 

 

Dの位置の地球で、真夜中、南の空ではいて座が見えます。(↓の図)

 

 

よって空欄①にあてはまる地球の位置はDです。

 

 

 

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【7】の解説

問2

斜面をくだっているときに台車にはたらく力は

重力の斜面方向の分力です。(問1で作図しているはず)

 

この大きさは斜面を下っている最中は変化しません。

 

 


POINT!!

斜面上の運動において

運動方向にはたらく力は常に一定(変化しない)


 

 

問3

平均の速さは

$$平均の速さ=\frac{距離}{時間}$$

で求められるので

 

 

$$\frac{(2.9+8.8+14.7+20.6)cm}{0.4s}=77.9cm/s$$

となります。

 

 

問4

テープの長さは

2.9→8.8→14.7→20.6

5.9cmずつ長くなっています。

 

 

よって紛失した部分のテープの長さは

$$20.6+5.9=26.5cm$$

となります。

 

 

 

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【8】の解説

問2

電池に関する問題です。

 

各金属板で起こることを押さえておきましょう。

以下に紹介しておきます。

 

 


POINT!!

・亜鉛板では・・・

亜鉛が電子を失い、亜鉛イオンになる。

(亜鉛イオンが塩酸中に溶けだす)

 

・銅板では・・・

水素イオンが電子を得て、水素原子になる。

水素原子は2つ結びついて水素分子になる。

(水素の気体が発生する)


 

 

問5

POINT!!

電池をつくるためには

・電解質が溶けた水溶液

・異なる2枚の金属板

が必要です。

 

 

 

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