2019年 奈良県公立入試問題 解説

このページでは2019年度の奈良県立入試一般選抜の問題を解説しています。(理科のみ)

 

問題・模範解答はこちら↓↓↓↓
http://www.pref.nara.jp/17661.htm

 

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大問1の解説

(2)

草食動物が減ると

・草食動物がエサとしている植物は、食べられにくくなる→増える

・草食動物を食べている肉食動物は、えさが減ってしまう→減る

という変化をすることとなります。

 

POINT!!

エサが減ると、それを食べていた生物は減る。

エサが増えると、それを食べていた生物は増える。

敵が減ると、それに食べられていた生物は増える。

敵が増えると、それに食べられていた生物は減る。

 

(3)

生分解性プラスチックとは

微生物によって二酸化炭素と水に分解される

という特徴をもつプラスチックです。

 

一方で通常のプラスチックは

さびない・くさらないという性質を持ち、微生物が分解できない

という特徴があります。

(そのため環境に対する負荷が大きい)

 

 

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大問2の解説

(2)

質量パーセント濃度は次のように求めます。

$$質量パーセント濃度(%)=\frac{溶質の質量(g)}{水溶液全体の質量(g)}×100$$

 

 

この問いでは40℃の水100gに塩化ナトリウムを35.0g溶かしているので

$$質量パーセント濃度(%)=\frac{35}{135}×100$$

$$=25.92・・・=25.9%$$

 

 

(3)

この実験で硝酸カリウム水溶液から硝酸カリウムの結晶ができたのは、

水溶液の温度を下げる(40℃→20℃)ことで溶解度が小さくなり、溶け残りが生じた

ためです。

 

この溶け残りが規則正しい形をしており、結晶と呼ばれます。

※溶解度・・・水100gに物質がどれだけ溶けるかという値

 

このようにして温度を下げることで結晶を取り出す方法を再結晶といいます。

 


この反応は中和反応です。再結晶ではないので不適切です。

 

この変化は状態変化です。再結晶ではないので不適切です。

 

この変化は電気分解です。化学変化であり、再結晶ではないので不適切です。

 

よってエのみが正解となります。

 

 

(4)①

ろ過は↓のように行います。

 

(4)②③

「実験」の箇所の文章から

はじめは40℃の水100gに硝酸カリウムを35g溶かした・・・①

ことがわかります。

 

つまりはじめは合計で135gです。

 

そして(4)の春香さんの2つ目のセリフから

水の温度を20℃にしてから数日後に水溶液と結晶を合わせて125g・・・②

となっていることわかります。

 

①と②から

135gから125gまで質量が減少しているのは、水が蒸発していること以外にありません。

よって水が10g蒸発して90gになっています。

 

ということでこの20℃の水90gに溶ける硝酸カリウムの質量を求めます。

これをx(g)として

 

先生の2つ目のセリフより、20℃の水100gには硝酸カリウムが31.6g溶けるので

$$100g:31.6g=90g:x(g)$$

$$x=28.44g$$

(水:溶ける硝酸カリウムという比)

 

①からはじめに硝酸カリウムは35g溶けていたので

$$溶け残り=35-28.44=6.56g≒6.6g$$

となります。

 

 

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大問3の解説

(2)

あたためられた空気は膨張します。

 

膨張することで密度が小さくなります。

 

密度が小さいものは浮きます。

 

そのためあたためられた空気は上昇します。

 

 

(3)

冬はシベリア気団が勢力を持ち、シベリア高気圧が発達します。

 

このシベリア高気圧からやってくる北西の季節風が日本海を通って日本にやってきます。

 

日本海を通るときに、海上で多くの水蒸気を含むこととなります。

 

そのため日本海側での降水量が増えます。

※参考ページ・・・→【日本の四季の天気】←

 

POINT!!

冬はシベリア気団が勢力をもつ!

 

(4)

表から9月30日の24時が最も観測地点の気圧が低いです。

そのため9月30日に台風が最接近したとわかります。

 

 

9月30日の24時の台風の位置に最も近いのはイまたはウ。

図8において9月30日24時の時点でイでの風向は南東、ウでの風向は北と考えられます。

※参考ページ・・・→【気圧と風】←

 

表から9月30日24時の観測地点の風向は北となっているので、ウが正解です。

 

 

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大問4の解説

(1)

交流とは、向きと大きさが周期的に変化する電流のこと。

 

そのため交流がつくる磁界も周期的に変化し続けることになります。

 

 

(2)

右ねじの法則を利用しましょう。

※参考ページ・・・→【電流がつくる磁界】←

 

 

(3)

電力量には【J(ジュール)】【Wh(ワット時)】の2種類の単位があります。

 

電力量はそれぞれ次のように求めます。

 

$$電力量(J)=電力(W)×時間(秒)・・・①$$

$$電力量(Wh)=電力(W)×時間(時間)・・・②$$

 

今の場合は【kWh】の単位で問われているので②の公式を使う方が楽です。

 

よって

$$電力量=1400W×2時間×30日=84000Wh$$

となります。

 

1kWh=1000Whであるので84000Wh=84kWhとなります。

 

 

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大問5の解説

(1)

葉脈が網の目のように広がっているのは双子葉類です。

(単子葉類は葉脈が平行になっている)

ア~エのうち双子葉類はエのみです。(ほかは単子葉類)

 

 

(3)

真理さんの予想は「植物は光合成で二酸化炭素を取り入れている」です。

 

試験管Aではタンポポの葉が光合成をしているので、試験管内の二酸化炭素は減少します。

そのため石灰水は反応せず、無色透明のままです。

 

試験管Bでは何も含まれていないので、試験管内の二酸化炭素量は変化しないまま。

そのため石灰水は白くにごります。

 

 

(4)

この問いでは対照実験の考え方を使っています。

 

対照実験は

条件を1つだけ変えて実験を行う

・得られた結果の違いは条件の違いが原因である

という考え方に基づくものです。

※参考ページ・・・→【対照実験とは】←

 

調べる目的が「光合成を行わないときに、二酸化炭素を取り入れるか」であるので

・「光合成を行わない」という条件の試験管を用意する

それ以外の条件はすべて同じ

としなければなりません。

 

 

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大問6の解説

(1)

平均の速さは次のように求めます。

$$平均の速さ=\frac{距離}{時間}$$

 

よって

$$平均の速さ=\frac{5.0cm}{0.1s}=50cm/s$$

となります。

 

 

(2)

FからHでは記録テープの長さが一定なので、速さが一定です。(等速直線運動)

速さが変化しないのは、物体に力がはたらいていない時です。

(反対に、物体に力がはたらくと速さは変化してしまう)

 

POINT!!
物体に力がはたらいている時・・・・速さは変化しない物体に力がはたらいていない時・・・速さは変化しない

 

(3)

おもりが床に達してからする運動は(2)の通り、等速直線運動です。

 

その場合の時間と移動距離の関係を表すグラフはウのようになります。

 

 

(4)

台車の傾きが急になったので、

台車の速さが遅くなるというよりは、台車の速さの変化の割合が小さくなります。

 

POINT!!

傾きを変えると速さの変化の割合が変わる。

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