アルキメデスさん(紀元前287年? ~紀元前212年)は古代ギリシアの学者。
浮力に関する「アルキメデスの原理」を考え出した人です。
アルキメデスの原理とは、液体中にある物体が受ける浮力についての原理です。
「物体が受ける浮力の大きさは、物体が押しのけた液体の重さに等しい」という原理です。
※詳しくはこちら→【*浮力の計算】←を参考に。
その元となったのが「黄金の王冠」についてのエピソードです。
このページではそのエピソードを紹介します。
黄金の王冠の体積を測る
王様が職人に、金塊を渡して黄金の王冠をつくるように命令しました。
で、職人が金の王冠を作り上げました。
しかし、それをもらった王様は「これが本当にすべて黄金でできているのか?銀とか混じってるんじゃないの?」と疑います。
要は、職人がズルしてるんじゃないの?と。
同じ王冠でも「金だけでできている王冠」と「銀が混じった王冠」では、同じ大きさでも重さが異なるはず。
理科的な言い方をすると、体積が同じであったとしても質量は同じではありません。
なぜならば、金と銀では密度が異なりますからね。
言い換えると、同じ質量の「金のみでできた王冠」「銀の混じった王冠」を比べると、その体積は異なるということになります。
・・・ということで王様は、職人の持ってきた王冠の体積がいくらなのかを測定しようと思ったのです。
そして、質量が同じで金だけでできた王冠を比べてみて、体積が同じかどうかを調べようとしたのです。
「金だけでできた王冠」と「職人のつくった王冠」の質量を同じにしてみて
・体積が同じならば → 王冠の材質は同じ
・体積が異なるならば → 王冠の材質は異なる(職人は金以外のものを混ぜている)
ということです。
しかし王冠の体積を測るには・・・
・王冠を全部とかして液体にする
・その液体を容器に入れる(容器何杯分、という形で測定)
・・・としないと体積は測定できません。
そんなことをすると、せっかくの王冠が台無しです。
そこで王様は、アルキメデスに「王冠を壊さずに体積を測ってね」と頼んだのです。
お風呂の水があふれる様子
アルキメデスもはじめは「どうしたらいいんだろう?」という状態でした。
そして自分がお風呂に入ったとき。
自分の体が湯船につかって水があふれる様子を見て、
「沈めた物体の分だけ、水があふれるじゃん!」
「あふれた水の体積を測定したら、沈んでいる物体の体積もわかるじゃん!」
とひらめいたのです。
これがのちのアルキメデスの原理
「物体にはたらく浮力の大きさは、押しのけた液体の重さに等しい」
につながったのです。
あふれた液体の重さを測定することで、浮力を測定できることに気が付いたのです。
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