2020年9月の理科時事問題

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2020年9月の理科時事問題

ワニにヘリウム吸わせると… 日本人にイグ・ノーベル賞

人々を笑わせ、考えさせた業績に贈られるイグ・ノーベル賞が日本時間9月18日に発表された。

今回のイグ・ノーベル賞では日本人を含む研究チームに「音響学賞」が贈られた。

声色を変える無害なヘリウムガスをワニに吸わせ、鳴き声の変化を調べた。

日本人の受賞は14年連続。

 

受賞したのは、ルンド大(スウェーデン)のステファン・レバー博士研究員や京都大霊長類研究所の西村剛准教授らのチーム。

中国の固有種で絶滅が危ぶまれているヨウスコウワニが声を出すメカニズムについて、ヒトなどの哺乳類や鳥類と同じなのか調べた。

 

はやぶさ2の新たな小惑星探査計画

日本の探査機はやぶさ2は2020年12月以降、11年かけて直径約30mの別の小惑星に向かうことをJAXA(宇宙航空研究開発機構)が公表。

 

日本の小惑星探査機はやぶさ2は、2020年12月6日に小惑星リュウグウの表面の砂などが入ったとみられるカプセルを地球に帰還させる予定。

 

JAXAは、はやぶさ2がさらに別の天体に向かう新たな探査を計画し、2つの小惑星を候補にあげて検討を行っていた。

 

その後会見を開き、「はやぶさ2」はカプセル放出後に「1998KY26」と呼ばれる小惑星に向かうことを公表。

この小惑星は直径30mほどで、地球と火星の間を回っていて、およそ10分で1回という高速で自転していることが分かっている。

到着するのは11年後の2031年の計画で、その飛行距離はおよそ100億キロになるとのこと。

 

金星に生命の痕跡か?

9月14日、金星の大気から、地球では生命体によって生み出されるガスであるホスフィン(リン化水素)の痕跡を検出したとする研究論文が掲載された。

米航空宇宙局(NASA)のジム・ブライデンスタイン長官は、地球外生命体探査史上「最大」の発見だとしている。

 

金星は地球に最も近い惑星。

気温は460℃と高く、大気はほぼすべてが二酸化炭素で構成されていることから、生命にとっては過酷な環境である。

 

論文を発表した研究チームは米ハワイとチリのアタカマ砂漠にある望遠鏡を使い、金星の表面から約6万m上空にある雲の上層部を観測し、ホスフィンの痕跡を検出した。

 

ホスフィンは地球上では有機物の分解により発生することの多いガスで、地球以外の岩石惑星で検出されたのは初めてとのこと。

 

研究チームは、ホスフィンの存在が金星上の生命の存在を証明するものでないと強調しているが、金星表面を渦巻く雲は強酸性でホスフィンを即座に破壊するにも関わらず継続的にホスフィンが存在するため、金星にはホスフィンを生み出しているものが存在することが示されたとも指摘。

 

絶滅危惧のモウコノウマ、40年前のDNAでクローン誕生

アメリカ・カリフォルニア州のサンディエゴ動物園は、絶滅の危機に瀕しているモウコノウマクローンを誕生させることに初めて成功したと8月4日に発表した。

※クローン・・・元となる個体と同じ遺伝情報を個体のこと。

 

サンディエゴ動物園の発表によると、クローンで誕生したのはオスの子馬で、テキサス州の施設で家畜馬の代理母が出産した。

 

アメリカ国立動物園によると、モウコノウマは最後の野生馬として知られる。

もともと欧州やアジアに生息していたが、開発や環境の変化によって個体数が激減した。

 

野生の個体は絶滅が宣言され、過去40年は主に動物園で飼育されて生き残ってきた。(モンゴルでは群れも見つかっている。)

 

サンディエゴ動物園などと連携してクローン誕生にかかわった野生生物保護団体の代表は、「これで絶滅に瀕した野生種を遺伝的に救うチャンスが広がる」と指摘。

 

クローンに使われたDNAは、1980年にサンディエゴ動物園の「冷凍動物園」で凍結保存された。

種馬は1975年に英国で生まれて78年に米国に移送され、98年まで生きていた。

 

誕生した子馬は冷凍動物園の実現に尽力したカート・ベニーシュケ氏にちなんで「カート」と命名された。

繁殖できる年齢になった時点でサンディエゴ動物園サファリパークに移される。

 

世界の野生生物が68%減少

世界自然保護基金(WWF)は9月10日までに、世界の野生生物の個体数が過去50年ほどで平均68%減少したとの報告書をまとめた。

 

食料生産による野生生物の生息地の破壊、乱獲、気候変動などが主な原因だったとして、各国の指導者による即時の対応を求めた。

 

WWFは人間による生態系の破壊で、数十~数百年のうちに野生生物100万種類が絶滅の危機にさらされると警告した。

 

報告書によると、最大の被害を受けたのは淡水に生息する生物だった。

川などの生息地の汚染、外来種の侵入、乱獲などのため、約50年の間に個体数が84%減少した。

 

地域別では中南米・カリブ海地域の個体数減少が94%と、最も深刻だった。爬虫(はちゅう)類、両生類や魚を中心に個体数が減少した。

 

アフリカは65%減と2番目に被害が大きかった。

 

個体数減少の原因は、全地域で農業や土地開発などによる生物の生息地への悪影響が最大だった。

 

心臓模した臓器、マウスで作製

東京医科歯科大学の教授らはマウスの胚性幹細胞(ES細胞)から心臓のような立体的な臓器を作製。

 

この「ミニ心臓」とも称される臓器には、血液を送る心房と心室があり、拍動もする。

 

研究グループは胎児の心臓ができるときの状態を再現した培地で、マウスのES細胞から心臓を模した臓器を作った。

大きさは約1mmでマウスの胎児の心臓とほぼ同じ。

これまでは心臓の細胞の一部を作ったり拍動させたりすることはできたが、心房と心室を持つ臓器を作製したのは初めて。

 

新薬の研究開発や病気になった臓器を入れ替える再生医療に向けた開発が進んでいる。

また、新薬の候補物質が心臓に毒性があるかどうかを調べる方法に利用できると期待される。

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