2023年8月・9月の理科時事問題

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2023年8月・9月の理科時事問題

2023年のノーベル化学賞

10月4日、「量子ドット」と呼ばれる極めて微細な結晶を発見するなどして、「ナノテクノロジー」の発展につながる基礎を築いた、アメリカの大学の研究者など3人が選ばれた。

 

2023年のノーベル物理学賞

10月3日、「アト秒」と呼ばれるきわめて短い時間だけ光を出す実験的な手法を開発し、「電子」の動きを観察する新たな研究を可能にした、欧米の大学の研究者3人が選ばれた。

 

2023年のノーベル生理学・医学賞

10月2日、新型コロナウイルスのワクチン開発で大きな貢献をした、カタリン・カリコ氏ら2人が選ばれた。

カリコ氏らは人工的に合成した遺伝物質のメッセンジャーRNA(mRNA)を医薬品として使うための基礎となる方法を開発した。

 

カメムシ大量発生

触れると強烈な臭いを放つカメムシが9月頃から各地の都市部で大量発生。

この夏は、えさとなるヒノキやスギの実が豊富でよく成長したことに加え、例年以上の残暑で動きが活発になっていることが背景にあるとされている。

果物などを食い荒らす種類もおり、農作物への影響も懸念されている。

 

2023年の中秋の名月

2023年の中秋の名月は、9月29日だった。

中秋の名月とは、太陰太陽暦(明治5年まで日本で使われていた暦で,月の満ち欠けをもとに日付が決められていた)の8月15日の夜に見える月のことを指す。

今年の中秋の名月は満月と同じ日となった。

 

アメリカ版はやぶさ 小惑星の試料が地球に

9月24日(日本時間)、アメリカの探査機「オシリス・レックス」が小惑星「ベンヌ」で採取した試料を収めたカプセルを地球上空で分離、アメリカの砂漠に着陸した。

カプセルには約250gの試料が入っており、正式に確認できれば、アメリカは「はやぶさ」「はやぶさ2」の日本に続き、小惑星の試料回収の2番目の成功国となる。

探査機はその後「オシリス・アペックス」と改名し、次の目的地の小惑星「アポフィス」へと向かい始めた。

 

2023年夏の平均気温と線状降水帯、地球温暖化の影響

2023年の夏、日本における線状降水帯の発生数が、地球温暖化の影響により1.5倍に増えたとする分析結果を気象庁気象研究所の研究チームらがまとめた。

線状降水帯は、次々と発生する積乱雲が列をなし数時間にわたりほぼ同じ場所を通過または停滞することで作り出される線状の降水域のこと。

また7、8月の日本の平均気温は観測史上最も高かった。これも温暖化による影響があったとされている。

 

日本人研究者2人にイグ・ノーベル賞

人々を笑わせ、考えさせるユニークな研究に贈られる「イグ・ノーベル賞」。

9月14日に今年の受賞式が行われ、「電気を流した箸やストローで食品の味を変える実験」により、明治大学の宮

下芳明教授と東京大学大学院の中村裕美特任准教授が「栄養学賞」を受賞した。

日本人のイグ・ノーベル賞受賞は17年連続となった。

 

月面着陸機「スリム」とX線天文衛星「クリズム」打ち上げ成功

9月7日、月面着陸機「スリム」とX線天文衛星「クリズム」を搭載した大型ロケット「H2A」47号機が種子島宇宙センター(鹿児島県)から打ち上げられた。

打ち上げは成功した。H2Aの後継機「H3」初号機が2023年3月打ち上げに失敗しており、原因と考えられる要素をもとに、絶縁処置などの対策を施していた。

スリムは来年1~2月ごろ、月の赤道から少し南のクレーター付近に着陸予定。

日本はこれまでも月面着陸に挑戦してきたが、2022年11月に探査機「OMOTENASHI(オモテナシ)」が着陸を断念し、2023年4月には民間企業「ispace(アイスペース)」が着陸に失敗。

旧ソ連・アメリカ・中国がすでに成功、またインドの探査機「チャンドラヤーン3号」が8月23日に成功。

成功すれば世界5カ国目の着陸となる。

 

古川さんISS到着、2回目の長期滞在を開始

古川聡さんとその他の3人の宇宙飛行士を乗せたアメリカ・スペースX社の宇宙船「クルードラゴン」が8月26日(日本時間)、ケネディ宇宙センターから打ち上げられ、約30時間かけて国際宇宙ステーション(ISS)に到着。

古川さんらが半年間の滞在を開始した。

日本人のISS長期滞在は12回目で、古川さんの飛行は12年ぶり2回目。

 

原発の処理水 海への放出開始

福島第一原子力発電所にたまるトリチウムなどの放射性物質を含む処理水について、東京電力は政府の方針に基づき、基準を下回る濃度に薄めた上で、8月24日に、海への放出を始めた。

福島第一原発1号機、2号機、3号機では2011年の事故で「メルトダウン」が起きた。

溶け落ちた核燃料を冷やすために今も水を入れ続けていて、これに加えて地下水や雨水が原子炉建屋内に流れ込んでいるため、1日およそ90トンのペースで「汚染水」が発生している。

汚染水に含まれている放射性物質の大半は専用の設備で除去されるが、取り除くことが難しい「トリチウム」など一部の放射性物質を含んでいる水を「処理水」と呼んできた。

放出の完了には30年程度かかると見込まれており、安全性の確保と風評被害への対策が課題となる。

 

インド 4番目の月面着陸国に

インドは8月23日に「チャンドラヤーン3号」を史上初めて月の南極付近に軟着陸に成功させた。

旧ソ連(ロシア)、米国、中国に続く月面着陸国となった。

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