このページでは2019年11月の理科の時事問題に出題されそうな出来事を掲載しています。
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2019年11月の理科時事問題
南極上空のオゾンホール面積 1990年以降で最小
南極上空のオゾンホールの面積が、今年は1990年以降で最も小さかったことが気象庁の解析で分かった。
オゾンホールは、オゾン層がフロンガスなどによって破壊され、南極上空で極端に少なくなる現象。
※オゾン層・・・有害な紫外線を吸収する。化学式O3。
気象庁が衛星の観測データを基に解析した結果、今年のオゾンホールの面積は最大で1100万km2。
これは去年の半分以下の値で、1990年以降、最も小さくなったとのこと。
上空の気温が突然上がる特殊な気象現象が起きたことが主な要因。
フロンガスなどの濃度は依然として高いため、削減の取り組みは今後も続ける必要がある。
約1100万年前の隕石の痕跡 海底で発見
太平洋の南鳥島沖の海底で、およそ1100万年前に巨大な隕石が衝突したことを示す痕跡が発見された。
この時代に起きた生物の大量絶滅の原因になった可能性が高いとのこと。
海洋研究開発機構などの研究グループは、太平洋にある南鳥島沖の海底を掘削して資源調査を行っていたところ、隕石の成分であるイリジウムやプラチナなどの濃度が高くなっている部分を発見。
年代を推定すると約1100万年前だった。
地球では1160万年前に、主な生物の種類の15%程度が死滅したという大量絶滅が起きていて、これまで、その原因は謎とされてきた。
研究グループは今回の発見から、直径数kmの巨大隕石の落下が大量絶滅を引き起こした可能性が高いとしている。
「はやぶさ2」メインエンジン起動 1年後に地球へ
JAXA(宇宙航空研究開発機構)は、地球へ向かって小惑星リュウグウを出発した日本の探査機はやぶさ2が、およそ1年半ぶりにメインエンジンを起動したと発表。
はやぶさ2は、小惑星リュウグウの岩石を採取するため2度の着陸に成功。
およそ1年半にわたる探査を終え11月13日、地球に向けて小惑星を出発した。
そして12月3日以降に、本格的に地球に向けて飛行を始め、来年(2020年)の11月から12月にリュウグウの岩石の破片が入ったと見られるカプセルを分離して、オーストラリアの砂漠地帯に落下させることになっている。
日本の探査機「あかつき」金星の猛烈な風の原因を観測
金星で猛烈な風が吹き荒れる原因とみられる大気の現象について、日本の金星探査機あかつきが観測に成功。
金星では「スーパーローテーション」と呼ばれる秒速100mにも達する猛烈な風が吹いている。
JAXA(宇宙航空研究開発機構)は、4年前から探査機「あかつき」を、金星のまわりをまわる軌道に投入して観測を行っていた。
「あかつき」が大気の構造を詳しく観測したところ、猛烈な風の原因とみられる熱潮汐波という現象を詳しく観測することに成功。
熱潮汐波は金星の大気が太陽の熱で暖められて上下に震動する現象。
隕石から「糖」の分子検出に成功
地球に落下した隕石から、生命に欠かせない「糖」の分子を検出することに成功したと東北大学などの研究グループが発表。
東北大学の研究グループは岩石から糖を検出する新しい手法を開発し、宇宙からオーストラリアなどに落下した3つの隕石の破片を分析。
2つの隕石の破片から、生命体の遺伝に関係するRNAの材料にもなる糖の一種リボースを検出することに成功。
グループでは、40億年以上前に隕石の元になった小惑星が誕生した際に、特殊な化学反応によって作られたとみており、太古に隕石によって運ばれたリボースが、地球で誕生した生命の材料の一部となった可能性があると考えられている。
アマゾン森林破壊、ここ11年で最悪
11月18日、ブラジルのアマゾン熱帯雨林がここ11年で最悪のペースで破壊されていることが、政府の調べで分かった。
2018年8月~19年7月の消失面積は青森県に匹敵する9762km2に達した。
森林伐採や焼き畑が主な原因とみられる。
国内最古の鳥類の化石
福井県勝山市の白亜紀前期(約1億2000万年前)の地層で見つかった化石が、新種の鳥類だと分かった。
最古の鳥類とされる始祖鳥(シソチョウ)に次いで古いグループとみられる。
「原始的な福井の翼」を意味する「フクイプテリクス・プリマ」と学名が付けられている。
シソチョウは中生代に生息していた鳥類の祖先で、鳥類としての特徴(羽毛を持つ)とは虫類としての特徴(つめや歯がある)を併せ持つ。
太古の南極に羽毛恐竜がいた証拠を発見
太古の南極近辺に羽毛恐竜がいたことを示す、初めての確かな証拠が見つかったとする論文が11月11日に発表。
オーストラリア南部で白亜紀初期(1億1800万年前)の、非常に保存状態のよい羽毛の化石が10個見つかった。
白亜紀初期のオーストラリアは現在よりもかなり南にあり、今の南極大陸とともに南極大陸を形成していた。
水星の太陽面通過
2019年11月11日から12日にかけて、水星の太陽面通過(日面通過)が起こった。
太陽面通過とは、惑星などの天体が太陽の手前を通過する現象。
内惑星でしか起きない現象であるため、地球からは水星と金星による太陽面通過が観測される。
水星の小さな黒い影が5時間半ほどかけて太陽の手前をゆっくり移動していった。
日本では夜であったため観測できなかったが、世界では南北アメリカ大陸をはじめ、ヨーロッパ、アフリカ、西アジア、ニュージーランドなどの地域で今年の太陽面通過が観測できた。
次は13年後の2032年まで起こらないとのこと。
桜島で爆発的噴火 噴煙は過去最大
桜島(鹿児島)で11月8日午後5時過ぎに、爆発的噴火が発生。
噴煙が山頂火口から上空約5500mにまで達した。
1955年から残る記録の中で、最大の噴煙という。
7日にも噴煙が上空3800mに達する爆発的噴火が起きていた。
こうのとり8号機がISSを出発
JAXA(宇宙航空研究開発機構)は、11月2日に国際宇宙ステーション(ISS)から宇宙ステーション補給機こうのとり8号機が無事に分離されたことを発表。
こうのとり8号機は11月2日に、国際宇宙ステーションの操作するロボットアームにより放出ポイントに運ばれ、午前2時20分に分離に成功。
その後、国際宇宙ステーションから離脱するための小型エンジンの噴射を開始した。
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