このページでは「いろいろな位置にできる実像の位置」や「焦点距離の2倍の位置に物体を置いたとき」について解説しています。
動画による解説は↓↓↓
チャンネル登録はこちらから↓↓↓
1.焦点距離の2倍の位置
物体を焦点距離の2倍の位置に置いたとき、実像はどのようにできるか。
このケースがとても出題されやすいです。
ちょうど物体を焦点距離の2倍の位置に置いたときに作図してみましょう。
※作図方法は→【凸レンズの作図】←を参考に。
実像ができます。この「実像のできる位置」「実像の大きさ」が重要です。
「実像のできる位置」は「物体とは反対側の焦点距離の2倍の位置」です。
(a=bになっていて、aまたはbは焦点距離の2倍の値)
このとき、「実像の大きさ」=「物体と同じ大きさ」になっています。
この事実がすごく重要です!
・・・たとえば
ある位置に物体を置いたとき
「物体と凸レンズの距離a」と「凸レンズと実像がはっきり映ったスクリーンの距離b」が同じ
になった。
⇒ これはまさに焦点距離の2倍の位置に物体を置いているんです。
ある位置に物体を置いたとき、
「物体の大きさ」と「スクリーンに映った実像の大きさ」が同じ
になった。
⇒ これも焦点距離の2倍の位置に物体を置いているんです。
これを利用すれば、焦点距離は簡単に求められます。
「物体と凸レンズの距離」=「焦点距離の2倍」になっている
ので a や b の値を ÷2 すればいいのです。
例題1
a=40cmとなるように物体を置いたとき、スクリーンを動かして実像の位置を調べたところ、b=40cmとなるところに実像ができた。
この凸レンズの焦点距離は何cmか。
(答)
物体からレンズまでの距離=レンズから実像までの距離=40cm
となっています。
つまり40cm=焦点距離の2倍となっているはずです。
よって焦点距離は20cmです。
2.物体の位置と実像の位置
焦点距離の2倍の位置より左に物体をおきます。
すると実像は↓の図の位置に作図されます。
ここから右へ物体を動かしましょう。
実像は↓の位置にできます。
まとめると
これもよく出題されるので合わせて覚えておきましょう。
(できれば作図でイメージできるように)
例題2
a=24cmとなるように物体を置いたとき、実像がはっきり映るスクリーンの位置を調べた。
このときできた実像の大きさと物体の大きさは等しくなった。
(1) この凸レンズの焦点距離は何cmか。
(2) a=30cmとなるように物体を置いた。このときできる実像の大きさは物体よりも大きいか、それとも小さいか。
(3) a=18cmとなるように物体を置いた。このときできる実像の位置は(2)と比べて、凸レンズに近いか、それとも遠いか。
(答)
(1)
“できた実像の大きさと物体の大きさは等しくなった”ということは
焦点距離の2倍の位置に物体を置いた
からです。
つまり24cm=焦点距離の2倍となっているはずです。
よって焦点距離は12cmです。
(2)
a=30cmというのは、はじめのときより物体をレンズから遠ざけたわけです。
つまり↓の図のような状況です。
よって実像の大きさは物体の大きさより小さくなります。
(3)
a=18cmというのは、(2)のときより物体をレンズから近づけたわけです。
つまり↓の図のような状況です。
よって実像の位置は(2)より凸レンズから遠ざかります。
コメント(承認された場合のみ表示されます)
非常にわかりやすかったです。
日本原人さん
コメントありがとうございます。
これからもご覧いただけると幸いです。
ありがとうございます!ちょうどテスト前だったので、助かりました!
くろわっさん様
コメントありがとうございます。
お役に立てて何よりです。
テストがんばってくださいね。
いつもわかりやすい解説をありがとうございます。
物体の距離がF以上2F以下の時の緑の吹き出しの内容が間違ってないでしょうか…
大福様
コメントありがとうございます。
ご指摘の通りです。誤っておりました。
修正いたしました。
非常にわかりやすい資料ありがとうございます。
ひとつ確認したいのですが、2FとFの間に物体があるときは、実像は物体より大きくなりますよね?
2か所ほど物体より小さい像と緑色で記入されている図があると思います。
自分の認識が間違っているかもしれませんが、確認のほどお願いいたします。
HiiiNaaa様
コメントありがとうございます。
またご指摘ありがとうございます。
おっしゃる通りです。
図中のコメントが誤っていました。修正いたします。