このページでは「大気圧とは何か」「大気圧によって起こる身近な出来事」などについて解説しています。
※指導要領の改訂により、2020年以降に中1になった人は中2でこの単元を学習します。(今までは中1で習っていました)
1.大気圧
■大気
地球をとりまく空気の層。
※海水面からおよそ10kmの高さまでに大気が存在する。
■大気圧
大気による圧力のこと。
海水面上での大気圧は1013hPa。(1013hPaを1気圧という。)
■気圧
気体の重さによる圧力のこと。大気圧を指すこともある。
地球をとりまく空気の層を大気といいます。
わたしたちはふだん感じることはありませんが、空気にも質量があり、重さがあります。
空気は1Lあたりで約1.29gの質量があります。(空気の密度が1.29g/L)
つまり空気1Lあたりで約0.0129Nの重さがある計算です。
※質量と重さについては→【質量と重さ・体積】←を参考に。
※密度については→【密度】←を参考に。
この値をつかって海水面上における大気の重さによる圧力を求めると
およそ101300N/m2=101300Pa=1013hPa
となります。
1013hPaを1気圧と呼びます。
また大気圧は物体と接するあらゆる方向から(その物体をつぶす向きに)はたらきます。
地球上にある物体はすべて大気圧を受けていることになります。人間もそうです。
2.大気圧を利用した道具や現象
1.ストローでジュースを飲む
ストロー内部の空気を人間が吸い込む→大気圧によりジュースが押されてストローに入り込む(↓の図)
2.カベに吸盤をくっつけるとはなれなくなる
吸盤の内側から空気をぬくように壁にくっつける→大気圧により吸盤が壁に押さえつけられる(↓の図)
3.布団圧縮ぶくろ
掃除機でふくろの中の空気をぬく→大気圧によりふくろが圧縮される
3.大気圧の大きさと高さ
高いところほど大気圧は小さくなる。
低いところほど大気圧は大きくなる。
山頂と山のふもとで、一定面積あたりに乗っかっている空気の量を比べてみましょう。
そうすると
・山頂の方が、空気が少ない。
・山のふもとの方が、空気が多い。
ことになります。(↓の図)
ということは、それぞれの空気の重さから生じる大気圧の大きさは
・山頂の方が、大気圧は小さい。
・山のふもとの方が、大気圧は大きい。
ことがわかります。(↓の図)
このように高いところに行けば行くほど、大気圧は小さくなるのです。
例えば開封していないお菓子のふくろがあったとします。
これを山頂にもっていったとしましょう。
お菓子のふくろの中の気体の量は変わりません。
しかしお菓子のふくろに加わる大気圧の大きさは小さくなってしまいます。
お菓子のふくろを押す大気圧が弱まってしまうので、お菓子のふくろは山のふもとにあったときよりもふくらんでしまいます。
これは高さによって大気圧が変化することにより起こる現象です。
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