2019年4月の理科時事問題

このページは2019年4月の理科の時事問題に出題されそうな出来事を掲載しています。
覚えておくべき用語は●○●○●のように黄色の下線を引いています。
間違いなどあればお問い合わせまで教えてください。

 

 

 

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2019年4月の理科時事問題

アンモニアの新たな製法

アンモニアを効率的につくる方法の開発に東京大学のグループが成功。

 

アンモニアは医薬品や肥料、化学繊維などの原料となっており、世界で年間およそ2億トンが製造されている。

 

現在の主な製造方法は、窒素と水素を高温高圧の状態のもと反応させるものが主流。
※化学反応式で N2+3H2→2NH3 と表す。ハーバーボッシュ法と呼ばれる。

この方法では、製造の過程で大きな電力が必要となり、水素は化石燃料から取り出しているため、二酸化炭素の排出が課題になっている。

 

今回発見された製法では、マメ科の植物に寄生する「根粒菌」と呼ばれる菌が空気中の窒素からアンモニアをつくり出していることに着目。

→【窒素の循環】←を参考に。

 

実験グループは、この菌が持つ酵素に似た働きをする触媒を開発。

 

そして、この触媒を使って実験したところ、化石燃料を使用することなく、水と窒素を反応させてアンモニアをつくることに成功した。
また、製造の際の温度は25度で圧力を上げる必要もなく、電力消費を大幅に減らすことができたとのこと。

 

 

 

 

はやぶさ2 クレーター作製に成功

4月5日、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が、探査機はやぶさ2が小惑星リュウグウにクレーターを作る衝突実験に成功したと発表。衝突実験に成功したのは世界初のこと。

 

 

 

ブラックホールの撮影に成功

4月10日、日米欧などの研究グループがブラックホールの輪郭を撮影することに世界で初めて成功したと発表。

 

 

撮影したのは、地球から5500万光年離れたおとめ座のM87と呼ばれる銀河の中心にあるブラックホール。

 

 

ブラックホールは極めて強い重力で光や電波も吸い込み直接見ることができないため、研究グループはブラックホール周辺のガスやチリが出す電波を観測。

 

 

観測は南米チリにあるアルマ望遠鏡など世界6か所の電波望遠鏡をつなぐことで、口径がおよそ1万キロという地球サイズの巨大な望遠鏡を構築。
人間の目のおよそ300万倍という高い解像度で行われた。

 

 

「ブラックホールの影」は直径がおよそ1000億キロメートルと太陽系全体が入る大きさ。
ブラックホールの質量は太陽のおよそ65億倍に達する超巨大なものだとわかったとのこと。

 

 

ブラックホールは宇宙に多く存在するとされているが地球からあまりにも遠く、これまでは他の天体の研究結果から推測した想像図を描くことしかできなかった。

 

 

ブラックホールとは・・・
ブラックホールは極めて強い重力で、光や電波を吸い込むため、観測することが困難で、成り立ちや進化の過程など、最も謎の多い天体。

 

大きさに対して非常に重い天体。

 

大きな恒星が死を迎えた時に、みずからの重力に押しつぶされてブラックホールになると考えられている。

 

しかし質量が太陽の100万倍から100億倍という超巨大ブラックホールがあることも知られているが、それらがどのようにできたのかは解明されていない。

 

また、ブラックホールは多くの銀河の中心にあるとされ、星の材料となるガスやちりを強い重力で引き付けながら膨大なエネルギーを生み出していることから、銀河や宇宙の成り立ちにも深く関わっていると考えられている。

 

 

 

新種の原人の化石を発見

4月10日、フィリピン・ルソン島の洞窟で見つかった歯などの化石が新種の原人のものであるととフランス国立自然史博物館などのチームが英科学誌ネイチャーに発表した。

 

現生人類のホモ・サピエンス(新人)が到達する前にいたと考えられ、アジアでは北京原人などに続き5種類目となる。

 

これまで知られている初期人類とは特徴が異なることから、チームは新種と判断し、ホモ・ルゾネンシスと名付けた。

 

 

 

月に大量の水分を検出

4月15日付けの学術誌「Nature Geoscience」に、隕石が衝突する際に月面から放出されるを検出したと発表。

 

月のちりと大気を調査するために送り込まれたNASAの探査機LADEE(ラディー)が検出。

 

微小な隕石が衝突する際の衝撃によって、年間最大220トンもの水が放出されているという。月面付近には、これまで考えられてきたよりもはるかに大量の水が存在することになる。

 

 

 

宇宙誕生後に最初に現れた分子イオンを発見

アメリカの研究チームは4月17日に発表した研究論文で、観測が非常に困難な「水素化ヘリウムイオン(HeH+)」を星間空間で検出したことを明らかにした。

 

水素化ヘリウムイオンは、138億年前のビッグバンによって宇宙が誕生した際、その後の化学反応で生じた最初の分子イオン。

 

水素化ヘリウムイオンはヘリウム原子と陽子が結合したもので、時とともに崩壊し、水素分子とヘリウム原子に分かれたとみられる。

 

水素とヘリウムは、宇宙空間でそれぞれ1番目と2番目に多く存在する元素。

 

 

水素原子は最も質量の小さい原子、ヘリウム原子は2番目に質量が小さい。

 

 

 

こと座流星群がピーク

こと座流星群は、毎年4月22日頃に活動が活発になる流星群。

 

例年、活動のピークを迎えると1時間に10個程度の流れ星を期待できる。
活動のピークは23日(火)の9時頃。

 

こと座流星群の流れ星は、こと座の周辺のみに出現するわけではなく、こと座を中心に四方八方に流れるため、夜空のどこにでも現れる。

 

 

 

春の天気

中国の長江付近にある揚子江気団(ようすこうきだん)が勢力を強め、高気圧が発達。

 

この高気圧が偏西風によって日本へ運ばれる(この高気圧を移動性高気圧という)。

 

また日本の西側で温帯低気圧が生じることも多い。
移動性高気圧と温帯低気圧が交互にやってきて、天気は周期的な変化をする。

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