このページでは「音の速さについての計算問題」について解説しています。
音の大きさ・高さや波形に関しては→【音の性質】←を参考に。
1.音の速さ
空気を進む音の速さはおよそ340m/秒(秒速340m)。
音は、進む物質で速さは大きく異なるので注意。
気体よりも液体、液体よりも固体の方が進む速さは大きくなります。
※ほかにも気温によって音の速さは変化します。気温が高ければ高いほど音の速さははやくなり、低いほど音の速さはおそくなります。(後述)
2.音の速さに関する計算問題
例題1
雷が見えて5秒後にその音が聞こえた。
観測者から雷の光った場所までの距離は何mか。
ただし音の速さは340m/秒とする。
(答)
雷が光って、その光が届くまでの時間は無視しましょう。
光の速さは30万km/秒と非常に速いので、光が届くまでの時間は一瞬です。
ということで340m/秒の雷の音が観測者に伝わるまでの時間が5秒間ということです。
結局、速さの計算です。
速さは次の関係がありますよね。
時間=距離÷速さ
よって
340m/秒×5秒=1700m
となり、1700mが正解となります。
このように、雷や花火では「光るのが見える→その音が聞こえる」という順番です。
これは光の速さは音の速さより速いためです。
例題2
さけんでから10秒後にやまびこが聞こえた。
音の速さは何m/秒か。
(答)
音は光と同じく、反射や屈折が起こります。
この場合は山に向かって音がつたわったのち、(↓の図)
山にはね返って(反射)聞こえます。(↓の図)
よって「ヤッホー」の音が進んだ距離は
1650m×2=3300m
になります。
「ヤッホー」の音が進んだ時間は10秒なので
3300m÷10秒=330m/秒
よって正解は330m/秒となります。
音の速さは約340m/秒ですが、問題によっては少しずれることがあります。
しかし空気中での速さは340m/秒前後です。
もし340から大きくずれていれば間違っている可能性がありますよ!
例題3
(答)
先ほどのやまびこの問題と同じです。
海底に向かって出した音が、海底で反射し、船にもどってきたということです。(↓の図)
つまり船が出した音の進んだ距離は
1125m×2=2250m
になります。
船が出した音が進んだ時間は1.5秒かかっているので
2250m÷1.5秒=1500m/秒
よって正解は1500m/秒になります。
水中での音の速さは空気中よりもはやいです。
一般的に密度の高い物質(固体の金属やガラス)を伝わる方が音ははやいです。
(しかし固体でもゴムなど音を伝えにくい物質もあります。)
*やや発展的な内容です。
*3.気温による音の速さの変化
音の速さ(m/秒)=331.5+0.61×気温(℃)
の関係があります。
つまり気温が1℃上がれば音の速さは0.61m/秒はやくなります。
気温が高いほど音の速さは大きく、気温が低いほど音の速さは小さくなります。
音の大きさ・高さや波形に関しては→【音の性質】←を参考に。
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