2019年 神奈川県公立入試問題 解説

このページでは2019年度(平成31年・令和元年)の神奈川県立入試共通選抜の問題を解説しています。(理科のみ)

 

問題・模範解答はこちら↓↓

共通選抜における学力検査問題
神奈川県公立高等学校入学者選抜共通選抜における学力検査問題

大問1の解説

(ア)

白熱電球やLED電球は電流を通して、光ります。

 

 

よって

電気エネルギーを光エネルギーに変換している

と言えます。

 

 

そのようになっている選択肢は2のみです。

 

 

 

(イ)

図2のカードから出た光は、↓のように屈折します。

 

 

POINT!!

光の屈折のルール

垂線との間にできる角に注目したとき、空気側の角の方が大きくなっている。

(この問いの場合、屈折角>入射角となっている)

 

人はこの光をとらえます。

 

 

このとき、この光(屈折光)がずっと直進してきた、ととらえてしまいます。

 

 

そのため、カードは↓の図の点線上からやってきたように見えます。

 

 

したがってガラスを通して見える部分は、本来よりも右にずれて見えます。

 

 

したがって選択肢1が正解です。

 

 

 

(ウ)

電池1つあたりの電圧をE(V)、抵抗器の抵抗の大きさをR(Ω)とします。

 

 

左側の図の抵抗器1つ当たりには2E(V)の電圧が加わります。

 

 

抵抗器1つ当たりに流れる電流は

$$電流=\frac{2E}{R}(A)$$

 

 

よってAの部分に流れる電流は

$$Aの電流=\frac{2E}{R}(A)×2=\frac{4E}{R}(A)・・・①$$

 

 

 

一方で右側の図には抵抗器2つにE(V)の電圧が加わります。

 

 

抵抗器は2つ分で2R(Ω)の抵抗を持つので

 

 

Bの部分に流れる電流は

$$\frac{E}{2R}(A)・・・②$$

 

 

 

したがって①と②を比べると

$$\frac{4E}{R}(A)÷\frac{E}{2R}(A)=8倍$$

となります。

 

 

よって8倍です。

 

 

 

大問2の解説

(イ)

反応前後の質量の総和は変わらないことを、質量保存の法則といいます。

 

この場合

反応前の質量=塩酸の入ったビーカー+亜鉛の質量

反応後の質量=反応が終わった後のビーカー+発生した気体の質量

であるので

 

 

$$a+b=c+d$$

となります。

 

 

 

(ウ)

この問いでは

塩酸と水酸化ナトリウム水溶液の中和反応

が起こっています。

 

 

 

1.の選択肢では・・・

水溶液のBTB溶液の色が示す通り、「水素イオンHの数はすべて同じ」ではありません。

 

水酸化物イオンOHとの中和反応(水H2Oになる)に使われるため、水酸化ナトリウム水溶液の量が変われば、溶液中の水素イオンHの数も変わります。

 

 

 

2.の選択肢では・・・

塩酸では塩化水素が電離しています。

電離式 HCl → H + Cl

 

 

塩酸内での水素イオンHと塩化物イオンClの数は同じです。

 

 

しかし試験管Aでは、水酸化ナトリウム水溶液を1.0cm3加えているため、水素イオンHの一部は中和に使われているはずです。

 

 

そのため使われた水素イオンHの分だけ減少するので

水素イオンHの数<塩化物イオンCl

となっています。

 

 

そのためこの選択肢は誤りです。

 

 

 

3.の選択肢では・・・

中和とは

水素イオンHと水酸化物イオンOHが反応して水H2Oになること

をいいます。

 

 

その結果、中性になるとは限りません

 

 

中性になっていなくても、
一部でも水素イオンHと水酸化物イオンOHが反応していれば、「中和が起こった」といいます。

 

 

よって試験管Bでも中和は起こっているはずです。

 

 

そのため、この選択肢も誤りです。

 

 

 

4.の選択肢では・・・

試験管Cでは、溶液の色が緑色です。

すなわち中性です。

 

 

中性では水素イオンHも水酸化物イオンOHもありません。

 

 

よってこの選択肢は誤りです。

 

 

 

5.の選択肢では・・・

試験管Dでは、溶液の色が青色です。

すなわちアルカリ性です。

 

 

アルカリ性では水素イオンHはありません。

 

 

ナトリウムイオンNaより水素イオンHが多いことはあり得ません。

 

 

この選択肢も誤りです。

 

 

 

以上から6.の選択肢のみ正しいことが書かれています。

 

 

大問3の解説

(イ)

肉食動物が減ると・・・

→ 敵が減るため、草食動物が増えます。

 

 

この時点で2.または3.の選択肢のどちらかが正解とわかります。

 

 

草食動物が増えると・・・

→ エサが増えるので、肉食動物が増加。敵が増えるので、植物が減少。

→ そして草食動物は減少します。(敵が増え、えさが減った)

 

 

したがって3.の選択肢が正しいこととなります。

 

 

 

(ウ)

1.の選択肢では・・・

イヌワラビは根・茎・葉の区別があります。

 

 

ゼニゴケは根・茎・葉の区別がありません。

 

 

よって根のちがいだけでもイヌワラビとゼニゴケは別々のグループと言うことができます。

 

 

そのためこの選択肢は誤りです。

 

 

 

2.の選択肢では・・・

ユリは単子葉類のため、ひげ根というつくりをしています。

 

 

タンポポは双子葉類のため、主根と側根というつくりをしています。

 

 

よって根のちがいだけでもユリとタンポポを別のグループに分けることができます。

 

 

したがってこの選択肢は誤りです。

 

 

 

3.の選択肢では・・・

サクラは双子葉類のため、主根と側根というつくりをしています。

 

 

よって根のちがいだけでもユリとサクラを別のグループに分けることができます。

 

 

したがってこの選択肢は誤りです。

 

 

 

4.の選択肢では・・・

タンポポとサクラはともに双子葉類であるため、根のつくりは同じです。

 

 

しかしタンポポは合弁花類、サクラは離弁花類に分類されます。

 

 

そのため、この選択肢は正しいことになります。

 

 

 

大問4の解説

(イ)

冷たい空気よりも暖かい空気の方が密度が小さいため、冷たい空気は下に、暖かい空気が上にきます。

(暖かい空気は、その熱によって膨張するため体積が大きい。そのため密度が小さくなる。)

 

 

 

(ウ)

地点Xの震源からの距離をx(km)とします。

 

 

P波の速さが6.0km/sであるので

$$P波の到着にかかる時間=\frac{x(km)}{6.0km/s}=\frac{x}{6}秒$$

 

 

S波の速さが4.0km/sであるので

$$S波の到着にかかる時間=\frac{x(km)}{4.0km/s}=\frac{x}{4}秒$$

 

 

P波とS波の到着の時間差が初期微動継続時間を表します。

※初期微動継続時間・・・P波が着いてからS波が着くまで

 

 

図より初期微動継続時間は15秒です。

 

 

以上から次の式が成り立ちます。

$$\frac{x}{4}-\frac{x}{6}=15$$

これを解いて

$$x=180km$$

となります。

 

 

 

大問5の解説

(ア)

水圧は、水面からの深さで決まります。

 

POINT!!

水圧は、水面からの深さだけで決まる。

・深ければ深いほど水圧は大きくなる。

・深さが同じであれば水圧は等しい。

 

 

よって、深ければ深いほど矢印は長く、深さが同じであれば矢印は同じ長さ。

 

 

それを表す選択肢は6.になります。

 

 

 

(イ)

表のaより、Xをつるしたとき

$$空気中でのばねばかりの値=0.50N$$

 

 

表のdより、Xをすべて沈めたとき

$$水中でのばねばかりの値=0.30N$$

 

 

浮力は、水中にある物体が受ける上向きの力です。

 

 

よって

空気中でのばねばかりの値と水中でのばねばかりの値の差は浮力を表す

ことになります。

 

 

$$浮力=0.50N-0.30N=0.20N$$

 

 

したがって4.の選択肢が正しいことになります。

 

 

 

(ウ)

この問いではX~Zの密度を比べています。

 

 

密度は次のように求められます。

$$密度(g/cm^3)=frac{質量(g)}{体積(cm^3)}$$

 

 

また浮力は押しのけた液体の重さに等しいという原理があります。

※詳しくは→【*浮力の計算】←を参考に。

 

POINT!!

浮力の大きさは、押しのけた液体の重さに等しい。

 

 

物体Xにはたらく浮力は0.20Nでした。

 

 

これは0.20Nの水を押しのけたことを意味します。

 

 

0.20Nの水→質量は200g→体積は200cm3

です。(水の密度は1g/cm3

 

 

また表のaから、Xの重さは0.50Nです。

 

 

つまりXの質量は500gです。

 

 

よってXの密度は

$$Xの密度(g/cm^3)=frac{500(g)}{200(cm^3)}=2.5g/cm^3$$

です。

 

 

 

同じようにYの密度も考えます。

 

 

表のaとdの値の差から

$$Yにはたらく浮力=0.40-0.20=0.20N$$

 

 

浮力が0.20Nということは

0.20Nの水を押しのけたことを意味します。

 

 

0.20Nの水→質量は200g→体積は200cm3
です。(水の密度は1g/cm3

 

 

また表のaから、Yの重さは0.40Nです。

 

 

つまりYの質量は400gです。

 

 

よってYの密度は

$$Yの密度(g/cm^3)=frac{400(g)}{200(cm^3)}=2g/cm^3$$

です。

 

 

同じようにZの密度を考えると

$$Zの密度=\frac{500g}{100cm^3}=5g/cm^3$$

 

 

以上からZの密度が最も大きいこととなります。

 

 

 

(エ)

物体が浮いて静止しているとき、物体にはたらく力は重力と浮力のみです。

このとき

・重力は下向きの力

・浮力は上向きの力

・重力と浮力はつりあっている

ことになります。

 

 

POINT!!

物体が水の中で浮いて静止

→ 浮力と重力がつりあっている!

 

 

 

大問6の解説

(ア)

金属と塩酸の組み合わせで水素が発生します。

 

 

非常によく出題されるので、必ず覚えておきましょう。

 

POINT!!

水素の代表的な発生方法

・金属(鉄やアルミニウム・亜鉛)と塩酸(または硫酸)

※金、銀、銅は使えない。

 

 

 

(イ)

硫化鉄と塩酸の組み合わせで硫化水素が発生します。

 

 

硫化水素は

・無色

卵の腐ったようなにおい

・有毒

の気体です。

 

 

 

(エ)

化学変化における計算では、どのような比で物質が反応するかをチェックしておきます。

 

 

先生の1つ目のセリフから

$$鉄:硫黄=3.5:2.0$$

という質量比で反応することがわかります。

 

 

よって7.0gの鉄と反応する硫黄をx(g)とすると

$$3.5:2.0=7.0g:x(g)$$

$$x=4.0g$$

となります。

 

 

したがって図2のグラフにおいて

eとdでは硫黄が少なすぎるため、鉄が余ることがわかります。

 

 

 

大問7の解説

(イ)

だ液のはたらきを調べる対照実験についての問題です。

 

 

対照実験とは・・・

調べたい条件のみを変えて実験を行い、結果を比較する実験手法のことです。

※詳しくは→【対照実験とは】←を参考に。

 

 

この問いではだ液のはたらきを調べたいので

・だ液が入っている試験管を用意し、デンプンが糖になっている

・だ液が入っていない試験管を用意し、デンプンが糖になっていない

ことを確かめればよいことになります。

 

 

したがって4.の選択肢が正しいことになります。

 

 

 

(ウ)

この問いの〔実験3〕では、だ液がデンプンを分解するのにかかる時間を調べています。

 

 

〔結果〕から

・6分後にはデンプンがある

・8分後にはデンプンがない

ということがわかります。

 

 

しかし、7分後のあたりではデンプンがあるかどうかはわかりません。

 

 

そのため1.の選択肢のように「8分後にデンプンの分解が始まった」とは言い切れません。

もしかすると7分後にデンプンの分解が始まっている可能性もあります。

 

 

また、6分後の段階でデンプンはまだ残っているため、2.の選択肢は誤りとなります。

 

 

3.の選択肢は、青紫色の濃さについて書かれています。

しかし〔結果〕の表に、色の濃さに関する記載はありません。

よって正しいと言い切ることはできません。

 

 

以上から4.の選択肢だけが正しいと言い切れることになります。

 

 

 

(エ)

この問いでは、だ液の量を変えて〔実験3〕を行うことが書かれています。

 

 

〔実験3〕ではヨウ素液を使っています。

 

 

つまりデンプンの有無を調べています。

 

 

そのため仮説①のように「糖の量」については確かめることができません。

 

 

仮説②の「デンプンがなくなるまでの時間」は測定することができます。

 

 

仮説③も「デンプンがなくなるまでの時間」を測定することで、確かめることができます。

 

 

以上から仮説②と仮説③が確かめることができるとわかります。

 

 

 

大問8の解説

(ア)

透明半球上での太陽の動きの記録は、太陽の日周運動の記録になります。

 

 

太陽の日周運動とは・・・

太陽が地軸を中心に東→南→西へと動いて見える運動です。

(北半球の場合)

 

 

これはあくまでも見かけの動きで、実際に太陽が動いているわけではありません。

太陽が動いているように“見える”ということです。

 

 

このような見かけの動きが起こるのは地球の自転が原因です。

 

 

地球の自転は、地球が地軸を中心に西から東へ回転する動きです。

 

 

 

POINT!!

日周運動と地球の自転のちがいを正しく理解しよう。

・太陽の日周運動・・・太陽が東から西へ動くように見える、見かけの運動。

・地球の自転・・・・・地球が地軸を中心に西から東へ回転する運動。

太陽などが日周運動をしているように見えるのは、地球の自転が原因。

 

 

 

(ウ)

〔観察〕から、太陽の南中高度は70.3度です。

 

 

また〔観察〕のすぐ上の問題文に夏至の日の南中高度の求め方が書かれています。

$$夏至の日の南中高度=90°-(緯度-23.4°)$$

 

※あとの問題で書いていますが、南中高度の公式は覚えておいた方が良いです。

 

 

 

求める緯度をx度として

$$70.3°=90°-(x°-23.4°)$$

$$x=43.1°$$

 

 

よって観測点は北緯43.1度で、おおよそ札幌と判断ができます。

 

 

 

(エ)a

地軸の傾きを23.4度としたとき、夏至と冬至の南中高度は次の式で求められます。

$$夏至の南中高度=90°-x°+23.4°$$

$$冬至の南中高度=90°-x°-23.4°$$

※ただしxは観測地の北緯を表すものとする。

 

 

よって夏至と冬至の南中高度の差は

$$(90°-x°+23.4°)-(90°-x°-23.4°)=46.8°$$

 

 

ここで地軸の傾きが26.0度になった場合、南中高度は次の式のように変化してしまいます。

$$夏至の南中高度=90°-x°+26.0°$$

$$冬至の南中高度=90°-x°-26.0°$$

 

 

このとき夏至と冬至の南中高度の差は

$$(90°-x°+26.0°)-(90°-x°-26.0°)=52.0°$$

 

 

したがって地軸の傾きが26.0度になると、夏至と冬至の南中高度の差は大きくなることになります。

 

 

 

(エ)b

地軸の傾きに関わらず、春分や秋分の南中高度は次の式で求められます。

$$春分・秋分の南中高度=90°-x°$$

 

 

そのため春分と秋分の南中高度はともに等しく、その差は0度となります。

 

 

したがって地軸の傾きが変化しても、春分と秋分の南中高度の差は0度のままです。

 

 

POINT!!

各季節の南中高度の公式は覚えておこう。

 

・春分・秋分の南中高度=90°-x°

 

・夏至の南中高度=90°-x°+23.4°

 

・冬至の南中高度=90°-x°-23.4°

 

※xは観測地点の北緯。

 

南中高度の公式の求め方は→【南中高度の求め方】←を参考に。

 

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